全国共済お役立ちコラム

病気の中でも特に多い「がん」。がん保険について学びましょう!

2019-5-6

皆さんは「がん保険」というものにどのような印象を持っているでしょうか。
テレビ番組でもたくさん流れていますし、皆様の身の回りでの死因が「がん」というのもよく聞くのではないでしょうか。
身近ではありつつも、実際のところよくわかっていないという人も多いのではと考えられる「がん保険」。
今回はがん保険について学んで、全般的な保険を検討する上での足がかりとしましょう!

そもそもがん保険ってなぜ必要なのでしょうか?

生涯で何らかのがんにかかる確率は、男性:62%、女性:47%となっています(国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター「最新がん統計」)。男性も女性も「2人に1人はがんにかかる」と言われています。 年齢が高くなると、がん罹患リスクは高まります。人口動態統計によるがん死亡データによると、男女とも、おおよそ60歳代から増加し、高齢になるほど高く、60歳代以降は男性が女性より顕著に高いと言われています。

がんは部位によって、命にすぐに関わるものとそうでないものがあります。男性は4人に1人、女性は7人に1人死亡すると出ています。ちなみに、2006年から2008年にがんと診断された人の5年相対生存率は男女計で62.1%(男性59.1%、女性66.0%)でした。2017年にがんで死亡した人は373,334人(男性220,398人、女性152,936人)。50%を超える非常に高い確率が出ています。死亡数が多い順に、肺、大腸、胃、膵臓、肝臓と出ており、男性では、40歳以上で消化器系のがん(胃、大腸、肝臓)の死亡が多くを占めますが、70歳代以上ではその割合はやや減少し、肺がんと前立腺がんの割合が増加します。女性では、40歳代では乳がん、子宮がん、卵巣がんの死亡が多くを占めますが、高齢になるほどその割合は減少し、消化器系(胃、大腸、肝臓)と肺がんの割合が増加します。

私たちは、いつどんな時に病気にかかるかわかりません。これほどまでにがんという言葉が身近で病気にかかる人が多く、上記のように生存に関わってくる可能性もあるのです。ですから、がん保険は生涯不要、とは安易には断言できません。どんなに気をつけて生活していたとしても、リスクに遭遇してしまう可能性はあります。年齢が高くなると、がんにかかるリスクが高まるので、そのようなリスクに備えておくための「がん保険」なのです。

がん保険は文字どおり、がんになるかもしれないリスクにかける保険なので、保険の対象となっている人が、がんの診断、がんの通院・入院・治療をする場合に保険金がもらえることになります。がんと診断された後に困らないように、補助されたい場合にかける保険ということになります。

がん保険の仕組みってどうなっているの?

がん保険というのは、簡潔に言えば、その保険に加入した人が保険料を支払い、そのお金を原資として、がんの治療や入院・通院のリスクに遭遇した場合に、その原資から保険金などを出して助けるという仕組みになっています。 もちろん民間の保険会社は営利企業ですので、その仕組みを持った上で、管理費や運営費などで利益を上げています。一方、組合員で構成される共済保険の場合は営利ではないので返戻金が支払われる場合もあります。

がん保険の特徴は?

がん保険は悪性新生物・上皮内新生物の保障に特化した保険です。また、がん保険の主な保障内容は、診断給付金、入院給付金、手術給付金、通院給付金です。がん保険のもっとも大きな特徴は、商品によって違いはありますが100万円やなどの給付金が一時金で支払われることです。がんと診断されたときにまとまったお金が支払われるので、金銭面での大きな支えになります。がんの再発時にも診断給付金が支払われるタイプもあります。 がん保険の保障はほとんどの場合90日間の免責期間(という保険が適応されない期間)を終えた後から保障を受けることができます。これはなぜかというと、たとえば「診断は受けていないが、胸にしこりがあり、乳がんかもしれないと感じている」といった人がたくさん加入して、加入後すぐにがんと診断されて給付金を受け取ってしまうと、健康なときに加入した人に対する公平性が保てなくなる、といった可能性があるためです。がん保険に関する検討や準備は、健康面に具体的な不安がないうちにすすめておくようにしましょう。

医療保険との違いについて知りたい!

通常の医療保険では、がんの治療費などをカバーできないのでしょうか。 がん保険は先にも記載しましたとおり、「悪性新生物」や「上皮内新生物」といったがん保障に特化した保険です。例えば、医療保険のみに加入しているAさんと、がん保険のみに加入しているBさんががんで入院をした場合、入院給付金はどちらの場合でも受け取ることができます。しかし、ほとんどの医療保険で、入院給付金が受け取れる入院日数には、制限があります。がん保険の入院日数には、基本的に制限がありません。また、医療保険の通院給付金は、退院した後の通院、もしくは入院前後の通院のみが保障される場合がほとんどです。しかし、がん保険の場合は入院しなくても通院給付金を受け取れることがあります。医療保険と合わせてがん保険に加入される方もいらっしゃるのでその理由がわかりますね。

民間の保険だけではなく、共済保険についても把握しておこう。

民間保険と異なり、共済保険の最大の特徴は「営利を目的としていない」ということです。そのため比較的掛け金が安かったり、余剰に積み立てられた保険料の割戻金があったりもします。今回は簡潔な説明にとどめますが、民間の保険だけではなく、共済というのも選択肢にあることを認識しておきましょう。

がん保険について正しい理解をして、保険選びをしましょう

保険について理解は進んだでしょうか。特にがん保険はメジャーな病気に対しての保険ですから一度検討してみると保険全般の理解もより深まるので良いでしょう。その際は共済も選択肢に入れてみましょう。選択の幅を広く持つことは、保険選びにおいてとても大事になります。検討段階で迷った時は、今回の記事を読み返して、そもそもの保険の意義から振り返ってみるのも良いですね。