掛け捨てガン保険の特徴とメリット・デメリット

みなさん、掛け捨てガン保険と聞いてどのような印象を受けますでしょうか?その言葉から、「なんだか損しそう…」「もったいない気が…」とお考えになる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さて、実際に掛け捨てガン保険は必ずしも損になってしまうのか?一体どのような人に向いているのか?貯蓄型の方が良いのではないか?など、沢山の疑問が湧くかと思います。
今回は、掛け捨てガン保険に焦点を当てながら、その特徴、更にメリット・デメリットを一緒に見ていきましょう!
掛け捨てガン保険とは?
掛け捨て型のガン保険とは、解約返戻金のない保険を指します。解約返戻金とは、解約時に保険会社が契約者に払い戻すお金の事です。
保険料の負担でガン保険の加入を躊躇している方は、まずは掛け捨て型のガン保険を検討してみるのが良いでしょう。なぜなら貯蓄性がほとんどなく、保険料がお手頃だからです。安い保険料でしっかりと保障が受けられる為、「保障に重点をおく保険」とも言えます。
幸いガンにかかることもなく一生を終えた場合、解約返戻金のない掛け捨て型ガン保険の場合、損に感じてしまうかもしれませんが、自身のライフステージを考え、教育や子育て世帯、ローンの返済がある方や現在の家計状況に不安のある方は、解約払戻金が戻ってくる事を考えるよりも、現在の家計への負担を減らす事を優先した方が良いため、掛け捨て型保険がおすすめです。
掛け捨てでない「貯蓄型ガン保険」もある?
ありますが、貯蓄型ガン保険を扱っている保険会社は少ないです。掛け捨て型とは反対で、解約返戻金があるタイプになりますが、その分保険料が割高になります。また、解約返戻金があるとはいえ、一般的に他の終身保険などと比べると貯蓄型のガン保険の解約返戻率が低く設定されている為、支払った保険料よりも解約返戻金の額が上回ることはほとんどありません。また、保険の見直しがしにくいというデメリットがあるという事も頭に入れておく必要があります。
掛け捨て型ガン保険の、「終身型」と「定期型」
前回のコラムでも触れた内容になりますが、掛け捨て型ガン保険には、「終身型」と「定期型」があります。
・終身型…保障が一生涯続く。保険料が一定。
・定期型…保険期間が限られている。更新する際に、年齢に応じ保険料が上がる。
終身型では、保険料の支払期間を設定する事ができます。例えば65歳に設定し、その歳までに保険料の払い込みを終えれば、退職後に保険料の負担なく、保障を受ける事ができます。
定期型は、保障期間が一定期間に絞られている為、終身型に比べると保険料がお手頃価格になります。更に、更新の度に保障内容の見直しがしやすいという事もメリットだと言えます。ただし、ほとんどの場合で加入年齢が20歳~80歳と決められており、その年齢を超えてしまうと更新ができなくなりますので注意が必要です。例えば、働き盛りでは定期型で更新を続け保険料負担を軽減させておき、老後に入ったら貯金や退職金でガンの治療費や生活費を賄うというのも選択肢のひとつです。
掛け捨て型ガン保険のメリット・デメリット
◎メリット
掛け捨て型保険のメリットは、以下のような事があげられます。
① :保険料が安い
こちらは、掛け捨て型保険を選ぶ上での最大のメリットとも言えます。解約払戻金がない事は「損した気分」と考えがちですが、月々の支払保険料を最小限に抑えられますので、ご自身のライフスタイルを考え、今現在の保険料負担を軽くし、その分を他に回したいという場合に役に立ちます。
② :保険の見直しがしやすい
こちらも大きなメリットと言えるでしょう。ガンの医療事情は日々変化しています。一度ガン保険に加入してから、他で最新の良い商品を見つけたり、もっと今の自分の状況にあった保険を見つけ、「別の保険に入り直したい」と考えた場合、貯蓄型ですと、解約返戻金額や解約時期を考える必要があるため、すぐに見直すことが難しい場合があります。対して掛け捨て型ですと、解約返戻金を気にする必要がない為、柔軟に切り替える事ができます。
◎デメリット
掛け捨て型保険のデメリットは、以下のような事があげられます。
① :解約返戻金がない
こちらは、掛け捨て型ガン保険の1番のデメリットと言えます。途中で解約する場合や、幸いガンにかからずに満了を迎えた場合、払い戻されるお金が無いため、どこか損した気分に感じる事もあるかもしれません。
② :保険の更新や再検討が必要になる場合がある
こちらは「定期型タイプ」の話になりますが、保険期間の契約満了期が近づいた時に、更新するか満了するかを判断する必要があります。更新する場合は年齢に応じて保険料が増額しますし、保険料に余裕がなくなり満了を選択した場合は、ガンの罹患率が高くなる高齢時に保障がなかったり、新たに別のガン保険に入ろうとしても健康状態が理由で入れなかったりする可能性が出てくる為、注意が必要になります。
まとめ
掛け捨て型ガン保険は、家計の負担を最小限に抑えてガンにしっかりと備えたい人に向いていると言えます。解約払戻金がないとは言え、月々の保険料負担が軽い為、浮いた分で保障内容を手厚くもできますし、貯蓄に役立てたり他の出費に回す事もできます。ご自身のライフスタイルや家計の状況に合わせてよく検討し選んでくださいね。