子供の終身保険とは?子供保険とどう違う?

さて、今までは「子供保険」に焦点を当てて見てきましたね。しかし、子供保険はあくまで選択肢の中の1つに過ぎません。
本日は、「子供の終身保険」についてご紹介します!
さっそく様々な疑問が浮かんできますよね。「終身保険ってなに?」「子供保険とどう違うの?」「終身保険のメリット・デメリットは?」「子供保険と終身保険どっちがいいの?」などなど…。
今回は、子供の終身保険について解説しながら、このような様々な疑問に答えていこうと思いますので、子供の保険選びの参考にしてみてください!
子供の医療保険は必要なのか?
前回のコラムでも触れたお話しになりますが、今回はもう少し掘り下げて考えていこうと思います。
前述の通り、10代までの子供の入院率は他の年齢層に比べて圧倒的に低く、また、入院したとしても市区町村の助成制度・公的医療保障制度などを利用すれば、実質負担する医療費は少なくて済む事がほとんどです。その為、子供の医療保険への加入率は低いのが現状です。
しかし、だからと言え「不要」とは言えません。ではどのような時に医療保険が必要になるのか見ていきましょう。
◎子供の医療保険が必要になる時とは?
入院費用や治療費は助成制度・公的医療保障制度などを利用すればそこまで心配はいらないかと思いますが、実は予想外の出費がかさむ可能性がある事を頭に入れておかなくてはなりません。
では、例としてどのような出費があるのか見ていきましょう。
・泣き声など周囲への配慮により個室にした場合の差額ベッド代
・好き嫌いの多い子供の為の別途食費代
・兄弟の延長保育やその他シッターなどの料金
・先進医療を受ける際の技術料
・親のベッド代・食事代
また、この入院により親がパートなどの仕事を休まなくてはならなくなり、収入が減る事も考えられます。以上のような出費や収入の減少に対して、子供の医療保険は非常に役に立つでしょう。
子供の終身保険とは?
子供の終身保険と言っても、内容は一般の終身保険に準じます。つまり保険料の変動なく、一生涯の保障をつける事ができるのです。
ではそんな子供の終身保険のメリット・デメリットを見ていきましょう。
◎メリット
【安い保険料】
子供のうちに加入しておくと、大人になってから加入するよりも保険料が大幅に安くなり、その保険料が終身にわたり続く為負担が少なく済みます。更に保障は一生涯ですので安心です。
払込期間を決められる商品もあり、20歳に設定して払い済みにし、成人になった子供へのプレゼントとする人もいるようです。
【解約返戻金制度】
子供の終身保険には「解約返戻金制度」があり、契約者の決めたタイミングで解約をした場合、返戻金が受け取れるシステムになります。
この解約返戻金を上手く利用すると、子供の将来の学費の積み立てができます。払い込み期間を短くする事により高い利回りが可能となり、払い込み終了後に解約をする事により、効率の良い学費の積み立てが可能となるのです。
◎デメリット
【保障内容の変更ができない】
子供の頃に加入をすれば、安い保険料で一生涯保障を受け取れますが、その代わり契約内容を変更する事ができないものがほとんどです。将来、もっと良い保障内容が出てきた場合に追加する事はできますが、追加する際の保険料はその時の年齢の保険料になります。
【ケガに対する保障ができない】
残念ながら、終身保険にはケガの保障がない事がほとんどです。ケガに対しても備えておきたい場合は、ケガの保障を掛け捨てで追加するか、他の保険に加入するしかありません。
子供保険と終身保険の違い
ではそれぞれの特徴の違いを紹介していきましょう。
◎目的の違い
子供保険:基本的には教育費を積み立てる為に加入する人が多い。
終身保険:保障を一生涯つけられる、保険料も積み立てられ貯蓄性が高い。
◎加入限度年齢
子供保険:一般的に6歳位まで(商品によっては2-3歳までのものもある)。
終身保険:年齢制限なし。
※ただし、大学入学時など多くの資金が必要になる時に解約返戻金を受け取るのであれば、8歳位までには加入した方が良い。
◎保険金受け取り時期
子供保険:大学入学時など、決められている。
終身保険:いつでも都合の良いタイミングで解約でき、解約返戻金を受け取れる。
◎契約者(親)の死亡時
子供保険:契約者が死亡した場合、それ以降の保険料が免除になり、保険金も満額受け取れる。
終身保険:契約者が死亡した場合、死亡保険金が支払われるが、その時点で契約は終了になる為、解約返戻金は受け取れない。
◎早期解約時
早期解約した場合、どちらにおいても払った保険料よりも解約返戻金が低くなり損になるが、どちらかと言えば終身保険の方が解約返戻金の割合が低くなる。
子供保険と終身保険、どちらにするべき?
どちらもそれぞれメリット・デメリットがありますので、どちらが良いか述べる事は出来ませんが、目的に合った方を選ぶべきでしょう。
◎目的は?
保険加入の目的が「学資の積み立て」のみでしたら、子供保険が良いかもしれません。目標がぶれにくく、貯金に集中できます。逆に、教育資金の積み立てだけでなく、充実した保障も備えておきたいという場合は終身保険が役に立つでしょう。解約返戻金制度を上手く利用すれば資金の積み立てもできます。
◎途中解約の可能性は?
どちらの保険も途中解約をすると損になりやすいですが、終身保険は子供保険よりも損をしやすい保険になります。今の時点で途中解約の可能性があるようでしたら、終身保険には加入しない方が良いかもしれません。
◎資金の使い道は?
子供保険は満期が18歳位のものが多い為、受け取った保険金の使い道のほとんどは子供の教育費となるでしょう。しかし、終身保険は解約返戻金の受け取り時期に決まりが無いため、必ずしも教育資金とする必要はありません。解約をせず契約を続けていれば、老後の為の資金としても役に立ちますし、柔軟な使い方が可能です。
まとめ
子供の保険のもう1つの選択肢となる「終身保険」。子供保険と同様に、メリットもあればデメリットもありますので、それぞれのご家庭で加入の目的をもう1度しっかりと考え、その目的に合った保険を選んでくださいね。