全国共済お役立ちコラム

人生100年時代!80歳以降の保険選びのポイントとは?

2020-5-7

長寿化による人生100年時代が近づく中、80歳を過ぎても元気に過ごしている方々も数多く見受けられます。しかし、年齢を重ねるにしたがって、怪我や病気で入院をするリスクが高まることも事実です。
そこで、現在入っている保険が80歳で終了してしまい新しい保険を探している方、子世代の方が親の姿に不安を感じ保険を検討している方もいると思います。

今回は、80歳以降の保険選びのポイントについて考えていきましょう!

80歳以降は医療保険の必要性は低い?

80歳以降の方は、後期高齢者医療制度によって多くの方は医療費が1割の負担で済みます。
また、限度額を超えた場合には、高額療養費制度によって、医療費が戻ってきます。
したがって、新たに医療保険に加入しなくても、公的制度によって医療費の自己負担を軽減することができます。
さらに、月々高い保険料で医療保険に新たに加入することによって、支払う保険料が医療保障額をすぐに超えてしまうこともあります。また、安い保険料での少額短期の医療保険では、給付金が少なく、あまり手助けにならない可能性もあります。

80歳以降は死亡保険の必要性も低い?

80歳以降の方で家族の大黒柱として働いている方は少ないと思います。そのため、残された家族の生活などを保障する必要はなく、残された配偶者も引き続き年金を受けることができます。
そして、葬儀費用に関しても死亡保障に頼らず、貯蓄をすることがおすすめです。なぜなら、80歳以上が加入できる生命保険は、保険料がすぐに死亡保障を上回ってしまうからです。長生きした場合には、保険料を月々払うよりも貯蓄をした方がメリットがあると言えるでしょう。

保険が必要な場合はどんな時?

医療保険や死亡保険は80歳以降の方には、あまり必要ではないという話をしてきました。
しかし、入院時には公的医療保険の対象にならない費用が必要になることもあります。
公的医療保険が適用にはならない費用としては、入院時の差額ベッド代、先進医療の技術料、治療費以外の入院に関わる費用などがあります。これらの費用の備えとして、医療保険を活用することができます。

また、生命保険は資産が多くある方にとっては、相続税対策として活用することができます。生命保険金は相続税の課税対象となりますが、死亡保険金の受取人が法定相続人の場合、保険金のうち、500万円×法定相続人の数までは非課税となります。例えば、法定相続人が3人いる場合は死亡保険のうち1,500万円までは非課税となるのです。

80歳以上でも入れる保険はあるのでしょうか?

現在、保険会社は、将来蓄えが尽きて医療費が払えなくなる「長生きリスク」に備える保険商品を相次いで投入し、高齢者向けの保険商品が増えています。90歳まで契約できる医療保険や健康状態の告知が必要ない生命保険のほか、スポーツなど活発に取り組むアクティブシニアに向けた共済も用意されています。

高齢者の方には持病がある方も少なくないと思います。そんな方には、告知内容が比較的ゆるい引受基準緩和型や、告知が必要ない無告知型であれば、加入できる場合があります。ただし、もともと高齢者の生命保険は保険料が高いにも関わらず、さらに保険料が高くなるので、注意が必要です。さらに、通常の生命保険に、告知結果の悪い部分のみを保障しない形にする特定部位不担保という制度もあります。

また、生命保険協会は、会員の保険会社各社が、高齢者の顧客に対して、適切な対応を行うための参考になることを目的として「高齢者向けの生命保険サービスに関するガイドライン」というものを策定しています。それによって、親族の同席を伴った募集など、加齢に伴う認知能力の低下に配慮し、高齢者に対して後々トラブルにならないように丁寧な対応をしています。

保険を検討する場合も、貯蓄という考えも忘れないで!

人生100年時代と言われている現代では、以前に比べて高齢者が保険に加入するケースが増えてきています。そのため、保険会社は80歳以上でも加入できる商品を用意しています。したがって、高齢者だからといってあきらめずに、新しく保険の加入を検討してみることは良いかもしれません。

しかしながら、生命保険に新たに加入すると考えた場合、年齢によっては月々の貯蓄を始めたほうが良いという考え方があるということも忘れないでください