老後の医療保険について、万が一に備えましょう

日本にいると、少子高齢化というワードがあちらこちらで聞かれるようになってきています。それに伴い、高齢者の方々を対象にした保険や共済、いわゆるシニア保険、シニア共済の取り扱いも増えてきました。CMでもよく見かける方もいらっしゃるのではないでしょうか。高齢者になると、どうしてもケガや病気で医療のお世話になることが増えてくるでしょう。そこで、今回はシニア保険、シニア共済について、その特徴や考え方などもふまえて把握していきたいと思います。
高齢者はどれくらい医療費がかかるの?
誰しも年を重ねると、健康面が心配になりますし、もしものときの入院費など、医療費への不安が出てきます。人は年を重ねるほど病気や死亡のリスクが高まります。それに伴い医療費も高くなる傾向があるのはやむをえません。では、実際に高齢者になると、医療費はどれくらいかかるのでしょうか。
厚生労働省がまとめた「国民医療費」によると、65歳以上の国民1人あたりの年間にかかる医療費は70万円程度となっています。1ヵ月に換算すると、約6万円弱ということで、かなり高い印象を持たれるのではないでしょうか。
ですが、実際には現在の日本では公的な医療保障がしっかりと用意されているので、そこまでの費用はかかりません。 高額療養費制度では、入院や通院する回数が増えて、医療費がかさんでしまったとしても、1ヵ月にかかる医療費の自己負担額には上限が定められており、申請すれば払い戻しをうけることが可能です。例えば、一般的な世帯所得の場合、70歳未満であれば、1ヵ月8万円程度、70歳以上なら1ヵ月4万4千円以上はかからないという仕組みになっています。
とはいえ、やはり万が一のときには備えておきたいものですよね。そのようにお考えの方のために、次に老後において保険を考える際のポイントを紹介していきます。
老後において保険で備える際のポイント
まず、一旦、入院したらどのぐらい費用がかかるのか、現在の貯金や生活資金はどれくらい余裕があるのか、ということを客観的に考えるようにすると良いでしょう。その上で、特にシニア世代においては、無理はせず、かつ無駄なく、慎重に保険を選ぶことが大事です。
シニア向けの保険で気になるのは、どうしても若い人向けの保険と比較して、保険料が高めになってしまうことでしょう。これは保険という商品の特性上いたしかたないといえます。
そのため、シニア向けの保険の中で比較的保険料が安いものを選ぶということは、ひとつの選択基準として非常に大事だといえます。
そこで、次の章では、具体的な保険として、比較的保険料が安価な全国共済のシニア向け共済保険をご紹介します。
実際どんなシニア向け保険があるのか?
全国共済のシニア向け保険は「熟年型」として設定されています。2型と4型と分かれており、月の掛け金がそれぞれ2,000円、4,000円となっています。4型は2型と比較して掛け金が高いですが、支払われる保険金も比例して2倍となっているという解釈で大丈夫でしょう。いずれの掛け金もそこまで負担になる額ではなく、選択肢があるのは嬉しいですね。
特長は主に5つあげられます。
まず、入院1日目からしっかりと保障されることです。
次に85歳まで自動更新されることです。更新手続きなどわずらわしいことをする必要がありません。高齢者になってからは、こういった手続きまわりが少ないのも大事なポイントです。
医師の診査も不要です。健康告知内容に該当しない人であれば、健康状態については告知のみで加入できるのもありがたいですね。
さらに、熟年型にプラスして、さらに手厚い保障を受けられる特約プランも用意されていることです。手術や先進医療、がん・三大疾病など、ニーズに合わせて選ぶことが出来るので、合わせて検討してみてもよいでしょう。
そして、通常の共済と同様に割戻金があります。これは共済ならではの嬉しい特長ですね。
支払いについての具体的なイメージを理解
それでは、熟年2型を例にして、65歳から70歳である場合に病気の際に支払われる金額を見ていきましょう。
病気での入院の場合、1日目から124日目まで1日あたり2,500円が支払われます。また病気によって死亡あるいは重度障害となった場合、100万円が支払われます。毎月の掛金からみると、なかなか魅力的といえるのではないでしょうか。
また、先に説明した通り、シニア共済には割戻金があります。2017年の割戻率の実績は払込掛金の約28%となっており、金額にすると熟年2型で払込み金額が年間24,000円(月掛金2,000円)の場合、割戻金は6,758円となっております。なんと3割近く戻ってきているのですね。
高齢者の医療保険の必要有無については、それぞれの考え方があると思います。ですが、高齢になるほど、医療のお世話になることが増えることは事実です。少子高齢化社会となり、シニア向けの保険の種類も様々ありますので、これを機に一度検討してみてはいかがでしょうか。