インターネットで入る医療保険

世の中はネット時代。保険会社のホームページからも保険に加入できるようになっています。12年ほど前にはインターネット専用の保険会社も設立されました。
インターネット専用の保険会社ではないけれど、保険料を抑えるためにインターネット専用で販売している保険商品も存在します。
インターネット専用の保険が割安な傾向があるのは、販売した人の手数料が含まれていないかです。余計な人件費や経費をカットする、これが保険料を抑えられる理由になります。
ネットで入れる医療保険を検討
ネット保険の特徴の1つ目は、保障内容がシンプルでわかりやすいことです。
従来の生命保険は、死亡保障に定期保険と終身保険を組み合わせたり、入院保障や生前給付保障を特約として付加したりするケースが多く「総合型の保険」などと呼ばれています。
一方、ネット保険では死亡保障が必要な人は「終身保険」か「定期保険」、入院保障が必要な人は「医療保険」を選択します。
ニーズに応じた単一の(またはシンプルな)保障機能を持った商品が中心で、「単品型の保険」と呼ばれます。
ネット保険の特徴
・保障内容がシンプルでわかりやすい
・保険料が安い
・対面販売の煩わしさがない
・手軽に手続きできる
ネット医療保険を検討するときのポイントは?
こうしたメリットがあるネット保険ですが、商品を検討するときや申込みにあたっては、いくつか気になるポイントがあります。順番に考えてみましょう。
◆自分で保障を決める
ネット保険では、自分が亡くなったときや病気、ケガをしたときに備えてどれくらいのお金(保障)を用意しておくべきなのか、自分で判断して申込む必要があります。対面販売のように営業担当者が家族構成や経済的な事情、ライフプランなどをきめ細かくヒアリングして、おすすめの商品や保障を提案してくれるわけではありません。
しかし保険会社によっては、インターネット上で、家族構成や収入や預貯金額などを入力すると、「おすすめのプランはこちらです」といった提案をしてくれる場合もあります。「あまり保険には詳しくないし、自分では決められないのでは…」と感じている人も、一度そういったシミュレーションをしてみるとよいかもしれません。
また、保険会社によっては電話相談の窓口が設けられていることもあります。
保障内容や商品の選び方などで悩ましい場合には、活用してみるのもよいでしょう。
予定死亡率とは、死亡保険料の算出に用いられる死亡率のことで、生命表(性別、年齢別に生存率、死亡率、平均余命などを示した表)をもとに、性別、年齢別に算出されます。
ですので、保険料が年齢や性別によって変わってくることがお分かりいただけると思います。例えば、若い方のほうが年配の方よりも亡くなる可能性が低いので、同じ保障なら若い方のほうが保険料は安くるということです。
◆保険金や給付金を受け取りの確認
「入院したので給付金を受け取りたい」「手術を受けたけれど、給付金の対象になるのか確認したい」「死亡保険金を受け取りたい」こういった場面は、頻繁に訪れるものではありません。いざというとき、ネット保険では手続きが難しいのでは?と感じる方もいるのではないでしょうか。
対面販売で保険に加入し、担当者がいるような場合は、担当者に連絡すれば多くの場合、手続きの相談に乗ってもらえます。それでは、ネット保険の場合はどうでしょう?
じつは、ネット保険で給付金や保険金を受け取る場合も、基本的にまずは保険会社のサポートデスクなどへ電話で連絡することになります。オペレーターが請求手続きの説明や、必要な書類の郵送対応をしてくれます。
また、最近はインターネット上で請求手続きを行える保険会社・保険商品も増えてきました。どのような方法で請求手続きができるのか、加入している(加入を検討している)保険会社のホームページなどで確認しておくと安心でしょう。
◆保証開始について
ネット保険の場合、保障はいつから始まるのでしょうか。通常、「保険加入の申込み」「健康状態などの告知または医師の診査」「一回目の保険料の払込み」の3つがそろった日から、保障が開始され、保障が開始される日を「責任開始日(責任開始期)」といいます。しかし、ネット保険は保険会社が申込みを受けた日を「責任開始日(責任開始期)」とする会社もあります。また、保険証券に記載される「契約日」は、「責任開始日(責任開始期)」の翌月1日とされることが多いです。保険商品、保険会社によって「責任開始日(責任開始期)」「契約日」が異なりますので、事前に確認しておきましょう。
ネット医療保険の注意点
■ ネット保険の審査は厳しい
ネット保険では、ウェブサイト上および必要書類を通じて告知された情報のみによって保険会社側が引き受けるかどうかの審査を行います。そのため、保険会社側が審査の際に使用できる判断材料は限られており、ネット保険の審査は対人型で申し込む保険と比べて一般的に厳しいとされています。ただし、審査基準などはネット保険会社側によって明確にされている訳ではありません。
■ 保険の種類が少ない
ネット保険では、保険会社側から保険プランを提案するのではなく、契約者側が選定から申し込みまでを行うため、ネット保険の多くはシンプルかつわかりやすい商品となっています。そのため、仕組みが複雑な保険や、対象が広くないタイプの保険は、ネットでは提供されていない場合があります。
■予備知識が必要
ネット保険の商品はウェブサイト上でわかりやすく案内されてはいるものの、それでも専門用語が用いられている場合や、基礎的な事項の説明が詳しくされていない場合もあり、様々なサイトや口コミなどで情報収集をし、自分で学ぶ必要があります。特に約款などは専門用語が多く使われていますし、時に長い説明をすべて読み込むのには時間がかかります。そのため、内容を自力で理解するためには予備知識が必要となります。もちろん、用語の解説等も様々なウェブサイト上で行われているため、容易に独学することができます。
まとめ
ネット医療保険の大きな魅力は、自分のペースで自由に保険商品を選べることです。これからのライフプランがある程度固まっている人には、おすすめの保険です。「どんな保障が必要か」「今のままで大丈夫か」など、迷いがあるのであれば、保険会社のサポートデスクなどや、対面販売で相談するとよいでしょう。