全国共済お役立ちコラム

教えて!交通事故で使える保険は?

2021-11-1

日本では年間約30万件の交通事故が発生しています。以前と比べると減ってはおりますが、決して少ないとは言えません。交通事故だけは気を付けようと注意している方であっても、事故に遭ってしまう可能性は十分にあるのです。そんな万が一交通事故にあってしまった場合に頼りになるのが、加入している保険からの保険金です。しかし、一口に保険といってもさまざまな種類があり、どの保険を使えばいいのか混乱してしまう方も多いのではないでしょうか。今回はそんな交通事故で使える保険の種類について、詳しく説明していきたいと思います。

代表的な保険は自動車保険!!!

まず初めに、交通事故で使える代表的な保険として自動車保険があります。

しかし、自動車保険のなかでも、被害者と加害者では使用できるものが異なります。

それでは、それぞれの場合について詳しく見ていきましょう。

■被害者が使える自動車保険

交通事故の被害者となった場合、加害者が加入している自動車保険からだけでなく、自身が加入している自動車保険からも補償を受けられる可能性があります。自動車保険にはさまざまな保険や特約が含まれている為、場合によって受けられる保険の種類は異なってきますが、代表的なものは以下の6つです。

  • 人身傷害補償保険
  • 搭乗者補償保険
  • 車両保険
  • 他社運転特約
  • 無保険車傷害保険
  • 示談代行サービス

■加害者が使える自動車保険

続いて、交通事故の加害者となった場合です。加害者が使用できる自動車保険は、大きく分けて「自賠責保険」と「任意保険」の2つがあります。それでは、それぞれの保険について、詳しく説明していきます。

  • 自賠責保険

自賠責保険は交通事故の被害者に対して最低限の補償をすることを目的とした保険です。車を運転する人は必ず加入する必要があり、「強制保険」とも呼ばれます。

交通事故の被害者は、治療費や慰謝料といった損害賠償金を加害者の自賠責保険から受け取ることが出来ます。ただし、加害者の自賠責保険から受け取れる賠償金については、以下の注意点があります。

1.受け取れるのは人身に関する保険金のみ

2.受け取れる保険金の金額には上限がある

 

  • 任意保険

任意保険とはその名の通り任意で加入する保険で、自賠責保険では補いきれない損害をカバーしてくれる保険です。先ほど説明した通り、加害者の自賠責保険からは物損に関する賠償金は支払われず、また、人身に関する賠償金にも限度があります。そこで、物損に関する賠償金や、自賠責保険の限度額を超える賠償金を支払ってくれるのが、加害者の任意保険なのです。ただし、任意保険にも以下のような注意点があります。

1.加害者が任意保険に加入していない場合がある

2.任意保険からの支払額は示談交渉で決定される

 

交通事故で使える保険は自動車保険だけではない!!

先ほど、交通事故で使える保険の代表例として自動車保険を紹介しましたが、交通事故に遭った場合に使える保険は、自動車保険だけではありません。自動車保険以外にも、「健康保険」や「労災保険」「傷害・生命保険」などが使える場合もあります。それでは、それぞれの保険について、どのような場合に使えるのか説明していきます。

■健康保険

健康保険は交通事故によるケガの治療にも使うことが出来ます。交通事故の治療費は、加害者が加入している任意保険会社が病院に直接支払ってくれることがほとんどですが、中には一旦被害者が治療費を立て替え、あとから加害者側に請求しなければならないこともあります。その際、健康保険を使うと負担が減るので、是非利用してみると良いでしょう。

■労災保険

被害者の仕事中や通勤中などに交通事故が発生した場合、労災保険が利用できる可能性が高いです。労災保険を利用した場合、「治療費の自己負担がなくなる」「過失割合に関係なく保険金が受け取れる」といったメリットがあるので、自動車保険と併用して利用することをおすすめします。

■傷害・生命保険

交通事故で死傷された方が傷害保険や生命保険に加入していた場合、自動車保険とは別に保険金を受け取ることができます。具体的な補償内容は、加入している保険によって異なる為、約款を確認することをおすすめします。

 

まとめ

このように、交通事故で使える保険は自動車保険以外にもさまざまな種類があります。事故における自身の状況を考え、適切な保険から補償を受けましょう。

なお、健康保険や労災保険など、自動車保険以外の保険においては、原則として被害者本人による保険金請求の手続きが必要となり、保険金請求の手続きには保険証券が必要になります。そのため、あらかじめ準備しておくと良いでしょう。