教えて!交通事故で自動車保険を使うと保険料はどうなるの?

どんなに安全運転を心がけていても、交通事故を起こしてしまうこともありますよね。そんな時に頼りになるのが自動車保険です。しかしこの自動車保険、いざという時の保障はしてくれるものの、使用した場合、翌年度からの保険料に影響が出てきます。そうなると交通事故で自動車保険を使用した場合、保険料はどのように変化するのだろうと不安に思う方も少なくはないでしょう。今回はそんな交通事故で自動車保険を使用した場合の保険料について、詳しく解説していきたいと思います。万が一に備えて、是非読んでいって下さい!
自動車保険の保険料は等級によって決まる!
自動車保険の保険料は、等級制度によって契約者の事故の回数や内容に応じて保険料が算出されます。等級制度の等級は1等級から20等級まで設定されており、等級が上がるほど保険料の割引率も上がり、保険料が安くなるしくみになっています。契約初年度は6等級からスタートし、その後無事故であれば毎年1等級ずつ上がっていきます。
自動車保険を使用した場合、等級はどのように変化するの!?
先ほど、自動車保険の保険料は等級によって決められると説明しました。
では今度は、交通事故で保険を使用することによって、この等級がどのように変化するのかを詳しく解説していきたいと思います。
結論から申し上げますと、交通事故を起こして自動車保険を使用した場合、等級は当然のことながら下がります!そして、等級が下がった分、翌年度からの保険料は上がります。
さらに、交通事故を起こした場合、等級が下がるだけでなく「事故あり等級」が適応されるため、同じ等級であっても、無事故の時よりも保険料の割引率が下がってしまいます。
ですので、交通事故を起こして自動車保険を使用した場合、等級ダウンによって保険料が上がるだけでなく、保険料の割引率も下がることで、より一層保険料が高くなってしまうのです。
保険料割引率の変化の具体例
先ほど、交通事故で自動車保険を使用することで、等級が下がるだけでなく、「事故あり等級」が適応され、保険料が高くなるとお伝えしました。
ここでは20等級の自動車保険の契約者が以下の事故を起こしたとして、具体的に保険料の割引率がどれほど下がるのか見ていきたいと思います。
■3等級ダウン事故を起こした場合
事故無の20等級の場合、保険料の割引率は63%です。この時、3等級ダウン事故を起こして自動車保険を使用すると、等級は17等級へと下がります。さらに、翌年度からは「事故あり」の等級が適応される為、「事故あり」の17等級として扱われます。「事故あり」17等級の保険料の割引率は38%なので、3等級ダウン事故を1回起こすことによって、保険料の割引率が25%下がることになるのです。
■1等級ダウン事故を起こした場合
1等級ダウン事故を起こして自動車保険を使用した場合、翌年度の等級は「事故あり」の19等級として扱われます。「事故あり」19等級の保険料の割引率は42%ですので、1等級ダウン事故を1回起こすことによって、保険料の割引率が21%下がることになります。
事故の内容によって等級ダウンの仕方が変わる!?
交通事故を起こして自動車保険を利用した場合、基本的には3等級ダウンとなりますが、事故の内容によっては等級が下がらなかったり、1等級しか下がらなかったりする場合もあります。それでは、それぞれのケースについて、詳しい内容を説明したいと思います。
■ノーカウント事故(等級が変わらない)となるケース
自動車保険を利用しても等級への影響がなく、翌年度も等級が無事故と同様に1等級上がる事故のことをノーカウント事故と言います。ノーカウント事故は以下のような場合に適用されます。
- 契約車の搭乗者が死傷するなど、人身傷害保険や搭乗者傷害特約を利用した場合
- もらい事故で保険会社が示談交渉できず、弁護士特約を利用した場合
- 事故を起こした相手側が、無保険車で無保険車傷害特約を利用した場合
- 自転車に乗って対人事故を起こしたなど、個人賠償特約を利用した場合
- 原付で事故を起こし、原付特約を利用した場合
■1等級ダウン事故となるケース
翌年度の等級が1等級ダウンし、事故あり等級継続期間が1年間の事故のことを1等級ダウン事故と言います。1等級ダウン事故は、以下のような事故によって車両保険などが利用された場合に適用されます。
- 台風や竜巻などの自然災害で車両が破損した場合
- いたずらによって車両が破損された場合
- 飛来物または落下物の衝突により車両が破損した場合
- 車両が盗難に遭った場合
- 他物との衝突や転覆、転落などの理由以外で車両が火災や爆発を起こした場合
■3等級ダウン事故となるケース
ノーカウント事故と1等級ダウン事故に該当しない事故すべてを3等級ダウン事故と言います。3等級ダウン事故の例として以下のような内容があげられますが、基本的にほとんどの事故が3等級ダウン事故といえます。
- 人身事故を起こし、対人賠償保険を利用した場合
- 他人の車や店舗、家屋に車をぶつけて対物賠償保険を利用した場合
- 電柱に車をぶつけるなど、単独事故で車両保険を利用した場合
まとめ
いかがでしょうか。このように、交通事故を起こして自動車保険を利用すると、等級が下がって保険料が上がるだけでなく、「事故あり」として扱われることによってさらに保険料が上がってしまいます。保険料を上げない為にも、今一度交通事故には細心の注意を払いましょう!