全国共済お役立ちコラム

教えて!交通事故で使える自動車共済について

2021-11-8

万が一交通事故にあった場合の備えとして、第一に自賠責保険があります。しかし、自賠責保険だけではカバーしきれないことが多く、民間の保険会社が販売する任意保険に加入するのが一般的です。このとき、もう一つの選択肢として浮かぶのが「自動車共済」です。では、自動車保険と自動車共済にはどのような違いがあるのだろうと気になる方も多いのではないでしょうか。どちらも自賠責保険の超える補償をカバーするという面では目的は同じですが、等級制度や加入条件など、さまざまな部分で違いがあるのです。今回はそんな自動車保険と自動車共済の違いについて、詳しく
解説していきます!

そもそも共済とは?

「共済」とは、病気やケガ、あるいは事故など、生活を脅かすさまざまなリスクに対し、共済事業をおこなっている団体の組合員から拠出される「掛金」によって、組合員やその家族の生活の安定をはかる相互扶助の保障の仕組みのことを言います。

共済は一般的な生命保険や自動車保険などと同様に、組合員が保険料に該当する「掛金」を共済組合に支払い、組合員やその家族に万が一の事態が起こった場合は、共済組合から保険金として「共済金」が支払われます。

全国にはさまざまな共済組合があり、代表的なものとしては、「全労済」「都道府県民共済」「CO・OP共済」「JA共済」などがあります。

また、共済には通常の保険商品と同様に、次の3種類に分けることが出来ます。

■病気やケガ、死亡などに備える共済

組合員やその家族の病気やケガ、入院、さらには死亡に関する補償をする共済です。

■災害などに備える共済

火災や地震などの自然災害で組合員の家や家財に被害があったときに補償をする共済です。

■自動車事故に備える共済

組合員が自動車事故を起こした場合の補償をする共済です。

 

自動車共済の補償内容は自動車保険と変わらない!?

先ほど、共済とはなにか簡単に説明させて頂きました。

では、今度は本題の「自動車共済」について、補償内容を詳しく説明していきたいと思います。

自動車共済の補償対象は、基本的には保険会社が提供する自動車保険の補償対象と同等です。

例として、ある共済Aの自動車共済の補償内容は以下のようになります。

■被害者に対する補償

人身に関する賠償:無制限

物損に関する賠償:無制限 超過修理費用補償付き

■搭乗者に対する補償

人身傷害補償:5,000万円、1億円、2億円、無制限

自動車事故傷害見舞金:死亡時、後遺障害時500万円など

■車の損害に対する補償

車両損害補償:一般補償、エコノミーワイド、エコノミー

また、自動車事故を起こした際は24時間365日電話対応とレッカーサービスも行っているなど、基本的な補償内容、サービス内容は、保険会社の自動車保険と大きな違いはありません。

 

自動車保険との違い

先ほど、自動車共済の補償対象は基本的には保険会社が提供する自動車保険と大きな違いはないとお伝えしました。

では、自動車共済と自動車保険はどこが異なるのでしょうか。

答えは次の通りです。

運営目的が異なる

そもそも、自動車共済と自動車保険では運営する目的が異なります。

保険会社が営利団体であるのに対して、共済は組合員の相互扶助を目的とした非営利団体です。この部分が自動車共済と自動車保険の最も大きな違いと言えるでしょう。

■保険料に比べて掛金が安い

保険会社の場合の保険料は、共済では「掛金」として徴収されます。

共済は前述の通り非営利団体であるため、掛金は保険料と比較して安くなる傾向があります。

■等級制度に違いがある場合がある

自動車共済の等級は、JA共済や教職員共済では保険会社と同様の「20等級ノンフリート等級制度」ですが、共済によっては最大22等級まで存在するものもあります。

ただし、スタートは共済も保険会社も6等級からです。

■加入条件が異なる

保険会社が提供する自動車保険では、18歳以上であれば誰でも加入することができます。

しかし、共済の場合は原則として運営する共済組合の組合員等でなければ加入することができません。例えば、教職員共済の自動車共済に加入できるのは、全国の学校や幼稚園、文部科学省、学校・教育関連団体で働き、教職員共済生活協同組合の組合員に限定されます。ただし、JA共済などの大規模な共済の中には誰でも加入できるものもあります。

 

まとめ

いかがでしょうか。

このように、自動車共済と自動車保険は基本的に補償対象には大きな違いはありませんが、等級制度や加入条件などさまざまな部分で違いがあります。自動車保険の比較サイトなどで、自動車共済と自動車保険の補償内容やサービス内容、また保険料等を確認し、自分に最も適した共済・保険を選ぶようにしましょう。