全国共済お役立ちコラム

新社会人に保険は必要?何を選べば良いの?

2021-5-1

晴れて社会人となった新社会人の皆さま。親もとを離れ、これからは自分でお金を稼ぎ、イチ社会人として様々な物事に対して自分で責任を取らなくてはならなくなるなど、大きな変化が訪れるでしょう。
そして、これからは自身の将来についても、自分でよく見据える必要が出てきます。もし自分が病気や事故等で働けなくなったら――、などと考えると不安になりますよね。
そんな万が一の時の為の備えとして保険があげられますが、そもそも新社会人に保険は必要なのでしょうか?また、何を選べば良いのでしょうか。

そもそも保険ってなに?

私たちが普段生活している中で、大きな事故や突然の重い病気などのリスクは、残念ながら日常に多く潜んでいます。

それが予測不可能である為、我々はそれらの万が一の際の事前の備えが必要になるのです。

そんな時に役に立つのがこの「保険」。

この保険は、「加入者同士を互いに助け合う」という精神で成り立っている、金融商品となります。

加入者全員が普段から「保険料」として少しずつお金を出し合い、加入者に万が一の事が起こった際に、「保険金」としてその中からお金を出し、経済的なサポートをする仕組みです

保険には、「公的保険」と、「民間保険」があります。

公的保険

:国民全員の加入が義務付けられているものです。

公的保険の種類

・健康保険

:病気・ケガ等での自己負担医療費が一部負担される。

・年金

:20歳以上60歳未満の全ての人が加入する「国民年金」、そして会社員・公務員などが加入する「厚生年金」がある。

・介護保険

:40歳以上が加入対象。特定の介護状態になった際に、給付を受けることができる。

・労災保険

:全ての給与所得者が対象。仕事・通勤中に事故などに遭った場合に補償される。

・雇用保険

:雇われて働いている人の雇用の安定等を目的とする。育児休暇・失業給付等がこれに当てはまる。

  • 民間保険

:公的保険とは異なり、加入が任意となります。種類については後ほど説明します。

新社会人に保険は必要なのか?

20代前半でまだまだ若く体力もあり、自分の身に降りかかるリスク等を身近に感じることが出来ず、「本当に保険って必要なの?」と疑問に感じる新社会人の方も少なくないでしょう。

では、20代前半に起こり得るリスクは実際どのくらいなのでしょうか。

厚生労働省の「患者数調査」によると、平成29年の20-24歳の入院者数は9,800人。比率を見ると、同年齢の人口に対して0.16%となります。

更に、警察庁交通局による平成29年の「交通事故による死傷数」の割合を見てみると、20-24歳の交通事故による死傷者数は48,828人。同年齢人口に対して0.78%となっています。
しかし、20代前半でも様々なリスクがあるとは言え、やはり他の年齢層に比べると低いのです。

つまり、新社会人の保険加入の目的としては、病気やケガのリスクの高さを考えるというよりは、安定した十分な収入や貯蓄がない状況を補うものだと考えるべきだと言えるでしょう。

保険にはどんな種類がある?

保険は沢山種類があって難しいと思いがちですが、主な分類は以下のようになります。

  • 死亡時に備える保険

【定期保険】

被保険者が一定の期間で死亡、又は所定の高度障害状態になった場合に保障される。

【終身保険】

一生のうちで被保険者が死亡または所定の高度障害状態になった際に保障される。

【収入保障保険】

定期保険と同様の保障を受けられるが、毎月一定額ずつ支払われるのが特徴。

  • ケガや病気、介護に備える保険

【医療保険】

被保険者がケガや病気により通院・入院・手術をした際に保障される。

【ガン保険】

ガンに特化した保険になり、ガンを患った時に手厚い保障が受けられる。

【介護保険】

被保険者が要介護・要支援状態になった際に保障される。

【就労不能保険】

病気やケガで長期間収入を得ることができない就業不能状態になった際に保障される。

将来の備えとしての保険

将来に備える保険として、以下の2つが主に挙げられます。

【個人年金保険】

60歳や65歳まで保険料を支払う事でお金を積み立て、その後はその積立金をもとに年金を受け取れる。

【学資保険】

子どもの教育資金を準備するための貯蓄型保険。

新社会人の保険の選び方とは?

保険の種類はわかっても、いざ自分が選ぶとなるとどれを選んだら良いのか迷ってしまうでしょう。事実、自分の目的に合っていない保険を選んでしまうと、保険料だけがかかりいざという時に役に立たないものになりかねません。

新社会人に必要な備えとして

・病気やケガ

・働けなくなった場合

・将来の資金

があげられます。

  • 病気やケガへの備え:【医療保険】

生命保険文化センターのデータ、令和元年度「生活保障に関する調査」によると、20歳代における1回の入院にかかる平均自己負担額は24.8万円、1日あたりは約2万円弱にもなります。

医療保険では、入院1日につき5,000円~10,000円、そして手術1回につき50,000~100,000円の保障が受け取れるものが一般的です。

予想もしない病気や交通事故等によるケガの可能性に備え、まずは医療保険を検討しましょう

  • 働けなくなった場合の備え:【就業不能保険】

就業不能保険の保障は、通常の給与と同じように月1回受け取ることができます。

「病気やケガをした際に保障を受け取れるもの」という意味合いでは医療保険と同義になりますが、医療保険はその“病気やケガ”自体の保障となるのに対し、就業不能保険は、病気やケガにより“2ヶ月以上働けなくなった際の収入減”に対する保障になりますので、その違いをしっかり認識しておくことが大切です。

生活費等で一時的な保障よりも長期的な保障を受けたい方は、就業不能保険を検討しましょう。

将来の資金への備え:【個人年金保険、低解約返戻金型終身保険等】

将来の資産運用の備えに役立つ保険として、個人年金保険、低解約返戻金型終身保険が挙げられます。

退職をした後の老後生活で、通常の年金受給のみでは不安な場合等に備えられます。低解約返戻金型終身保険では、終身の死亡保障になる上に、解約時にはお金が返ってきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。まだまだ若い新社会人であっても、現在の収入や貯蓄を考え、万が一の時に不安を感じる方は、保険が役に立つでしょう。

検討する場合、保険に加入する目的をしっかりと定めた上で自分に合った保険選びをすることが大切です。