結婚したら保険は見直し・加入すべき!?選ぶ際のポイントは?

結婚したら夫婦2人の生活が始まります。独身だった頃のように“自分のことだけ”を考えて生活する時期は終わり、これからは家族のことも一緒に考えていかなければなりません。
独身時代にすでに加入していた保険があれば、今度は“2人”に降りかかる可能性のある様々なリスクを考え、対応できる保険への切り替え、未加入の場合は新規加入の検討が必要となってくるでしょう。
今回は、結婚した際の保険について、その選び方も含めて見ていきましょう。
なぜ結婚を機に保険への新規加入・見直しが必要?
結婚を機に生命保険を変更した人の割合は、約25%にもなります。「結婚したら保険に入りなさい」とよく聞きますが、一体それはなぜなのでしょうか。
◎その答えは何と言っても、「ライフスタイルが大きく変化するから」
今までは独身として全てにおいて“1人分”で考えればよかったものの、結婚をして配偶者をもつようになれば、生活費や働き方など、全てにおいて大きく変わってきます。
2人で住む為に十分なスペースの住居が必要となりますし、生活にかかるお金も1人から2人分に変化する為、自然と住居費や生活費が上がります。
尚且つ、結婚を機に働き方が変わるなどして、収入が減る家庭もあるでしょう。
そしてなんといっても、自分だけでなく「家族」という守るべきものが出来る為、上で述べたような収支変化をしっかりと予測し、自身や配偶者が万が一という時に経済的に困らないよう、保険で保障をつけておくことが大切となってくるのです。
◎では、独身の時に既に保険に加入しているにも関わらず、なぜ見直しが必要となるのか
それは、結婚後の状況に合わせて保険を改めて選ぶことで、現状、及び現状から考えられる将来設計にあった必要な保障を確実に取り入れる事ができ、逆に今まで必要だと考えていたが今後は無駄になるような保障を省けるからです。
保険はあくまで「目的に合ったもの」を選ぶことが必須となり、そうでなければ損してしまう可能性もある為、ライフスタイルが大きく変化するのであればその時点で見直すのが良いと考えられます。
結婚後に考えるべきリスクと保険
厚生労働省の人口動態統計データより、2019年の初婚平均年齢は男性で31.2歳、女性が29.6歳となっています。つまり、結婚を機に保険の見直し・検討をする際、まずは“20代後半~30代前半に降りかかるリスク”を考える必要があるのです。
この年代の主なリスクは、以下3つがあげられます。
①死亡リスク
②病気やケガのリスク
③老後のリスク
この中でも特に優先的に考えなければならないものは、①と②になります。
①死亡リスクに備える
2019年におけるトップ5に入る死因のうち、年齢別の死亡率を見てみると、
◇悪性新生物(がん)による死亡率(人口10万対)
:20代前半で2.7%なのに対し、20代後半では4.2%、更に30代前半では7.9%
◇不慮の事故による死亡率(人口10万対)
:20代前半で5.2%なのに対し、20代後半では3.8%、更に30代前半では4.0%
◇心疾患による死亡率(人口10万対)
:20代前半で1.6%なのに対し、20代後半では1.9%、更に30代前半では3.2%
◇脳血管疾患による死亡率(人口10万対)
:20代前半で0.5%以下なのに対し、20代後半では0.6%、更に30代前半では2.0%
(※厚生労働省による2019年「人口動態統計」のデータより)
となり、このように不慮の事故による死亡を除けば、20代前半よりも20代後半・30代前半の方が死亡率が高くなっているのがわかります。
配偶者が突然亡くなってしまった際の収入減に、以下のような保険で備えておくことが大切です。
・定期保険
・終身保険等
②病気やケガのリスク
平成29年における、人口に対する年齢別入院率を見てみると、
◇20代前半:0.16%
◇20代後半:0.23%
◇30代後半:0.29%
(※厚生労働省の平成29年「患者調査の概況」のデータより)
となっており、入院率から見てもやはり20代前半よりも20代後半・30代前半の方が病気やケガのリスクが高くなっていることがわかります。
入院・通院による医療費や、働く事が出来ないことによる収入減を考え、以下のような保険で備えておくことが大切です。
・医療保険
・就業不能保険
③老後のリスク
老後に無職の夫婦が生活を送るのに必要とされている最低日常生活費は月平均22.1万円とされています(令和元年度、生命保険文化センター「生活保障に関する調査」より)。
しかし2019年時点での年金平均額は月14.6万円とされており、年金だけでは毎月約7.5万円も不足するというのが現状です。
このような状態を支える為、老後の生活費のリスクは以下のような保険で備えることができます。
・個人年金保険
ケース別に見る選ぶべき保険とポイント
では、共働き・片働きそれぞれのケースについてみていきましょう。
◎ケース①:両働き
家族が夫婦2人のみであり、尚且つ共働きであれば、どちらかの収入が途絶えてしまってもすぐに生活困難になるわけではありません。
この場合、病気やケガによる入院や通院が長引いた場合の医療費、長期的に働けない場合の収入減に備えましょう。
◆検討すべき保険
・医療保険
・がん保険
・就業不能保険
◆ポイント
・がんは治療が長期化、そして再発しやすい病気の為、がん家系等で不安な方は加入を検討してもよいでしょう。
・夫婦で安定した収入を得ている場合は、死亡保険に加入するとしても高額をかけず、無理のない保険料で加入し、出産などを機に再度金額を見直すと良いでしょう。
◎ケース②:片働き
共働きと違い、このケースで収入を得ている人の収入が途絶えてしまった場合、生活困難となる可能性が高くなります。
ケース①同様、病気やケガへの備えに加え、死亡への保障もしっかりと備えておく必要があります。
◆検討すべき保険
・医療保険
・がん保険
・死亡保険(収入保障保険、終身保険、定期保険)
・就業不能保険
◆ポイント
・大黒柱である人が死亡して収入が完全に途切れてしまった際の生活費として収入保障保険・定期保険が、葬儀費用や死亡整理金をカバーするものとして終身保険が役に立ちます。
・加入済の死亡保険を見直す際は、配偶者が遺族年金をもらえるまでの間も保障を受けられるか確認しましょう。
まとめ
結婚をしてライフスタイルが大きく変化するに伴い、保険の見直しや、新規の加入検討が大切になってきます。
夫婦のワークスタイルや、万が一の事が起こった際の経済的なリスクを考え、適切な保険を選びましょう。