全国共済お役立ちコラム

子供が独立した時の保険の選び方とは?

2021-5-5

子供が独立をしたら、子供の教育費や生活費などの経済的支援が必要なくなり、“何のリスクに対して備えをするか”が大きく変わります。つまり、保険の見直しをする最適のタイミングと言えるでしょう。
また、子供が独立した際の年齢を考えると、様々な病気のリスクも年々上がっていきます。入院費や治療費などの医療にかかるお金、そして更には介護状態になった時や老後の資金についても考えなければなりません。
ここでは、子供が独立した際に選ぶべき保険について見ていきましょう。

“子供が独立する時“とは、いつのこと?

子供が独立したら、保険を見直す良いチャンスとなります。その為には、年齢を考慮した今後のリスクを考えることが大切になってきますが、「子供が独立する時」とは、いったい私たちは何歳頃になるのでしょうか。

では、厚生労働省の令和元年「人口動態統計」より、“第一子”の出産年齢について見ていきましょう。

【第一子出生時の母親の年齢(令和元年)】
19歳以下:6,895人
20-24歳:48,515人
25-29歳:131,382
30-34歳:129,566
35-39歳:66,212人
40-44歳:17,652人
45歳以上:726人

あくまで“一般的に”のお話となりますが、以上のデータからわかるように、第一子出生時の母親の年齢はだいたい“20代後半から30代前半”となっております。

子供が独立、つまり社会人となる年齢は、一般的に20歳~23歳位(短期大学、専門学校、4年制大学卒業の場合)となる為、親の年齢はだいたい45歳から57歳が多くなるでしょう

子供が独立したら保険をどう考える?見直しポイントは?

 

◎子供が独立した時の保険の考え方
一生のうち、経済面の計画が重要となってくるライフイベントと言えば、

・就職
・結婚
・出産
・住宅購入
・子供の独立
・老後

と、大きくわけてこの6つが挙げられます。

この中でも、必要なお金は“就職~出産”の間で増えていきピークを迎え、“住宅購入~老後”の間でピークから減少する傾向にあります。

つまり、この6つのライフイベント前半では、ピークに近づくにつれて保険金を増やすなど徐々に手厚くすることが重要な反面、後半は不要な支払いをしない為にも、徐々に保険金を減らすような見直しが必要になってくるわけです。

子供が独立した後は、子供の教育資金等を含めて考えていた死亡保険が不要になる為、その分をなくした額まで保険金を減らすことで、月々の保険料も安くできます。

◎子供が独立した時の保険見直しのポイント
このライフイベントで保険を見直す際に考えるべきポイントは以下3つになります。

①子供の為に備えてあった分の死亡保険が不要となる
②年齢的に病気のリスクが増す為、医療保険が充実しているか確認
③介護が必要になった時の為に必要な保障の見直し

子供が独立した後は、今まで必要だった子供の教育費等が不要になる為、世帯主や配偶者どちらかが死亡した場合でも生活費等におけるリスクは低くなります

しかしその代わりに年齢的な病気のリスクが上がってくるため、医療保障を重点的に考えることが重要となってきます。

世帯主における、それぞれのリスクに備える保険

子供が独立した時の世帯主の年齢を50歳前後だとし、その年齢に伴うリスクと備える保険についてみていきましょう。

まず、世帯主に今後降りかかる恐れのあるリスクは以下3つになります。

・死亡のリスク
・病気、ケガのリスク
・介護のリスク

●死亡リスク
【考えるべきこと】
・葬儀費用

【考える保険】
・定期保険
・終身保険
・収入保障保険

◇定期保険
子供の教育費等に役に立つ定期保険ですが、子供が独立した後の必要性は低くなります。

世帯主の死亡時に考えるべきことは「葬儀費」となりますが、定期保険のように保険期間が決められている場合、万が一保険期間後に死亡しても保障されませんので、一生涯保障の終身保険の方が適しています。

◇終身保険
先ほどの定期保険でお話した通り、必ず必要にはなるが“いつ必要になるかわからない”葬儀費用への備えは、保障期間が決まっている定期保険よりも一生涯保障の終身保険が適しています。

また、終身保険を見直す場合も、死亡した場合にかかる全ての費用が賄える金額で備えをしておきましょう。

◇収入保障保険
子供がいる時に遺された家族の生活費や教育費に役に立ちますが、独立後はこちらも定期保険同様、必要性が低くなります。

しかし、世帯主が団体信用生命保険加入なしで住宅ローンを組んでいる場合は、世帯主の死亡後でも遺された家族に返済義務が残りますので、収入保障保険で備えておきましょう。

●病気、ケガのリスク
【考えるべきこと】
・治療費
・生活費

【考える保険】
・医療保険
・がん保険
・就業不能保険

◇医療保険・がん保険
50代前後以降は、様々な病気のリスクが高まります。

実際に厚生労働省の平成29年「患者調査の概況」より年齢別の入院数を見てみると、40代前半の29,400人から、40代後半では37,700人、そのまま徐々に上がり50代後半では57,500人となっています。

同じ年の40代後半から50代後半にかけての人口は減少傾向にある為、結果として入院率は年齢が上がるに従い増加していることがわかるのです

つまり、この年代は充実した医療保障が重要となります。
医療保険は健康な状態でないと加入できない場合もある為、子供の独立を機に、なるべく早めの段階で見直しをしましょう。

また、治療が長期となる傾向があり尚且つ再発の可能性がある“がん”も、40代から急激にその罹患リスクが上昇します。

現代では医療の進歩により入院よりも通院での治療が一般的になってきています。その為、まずは入院給付金よりも診断給付金を考えた方がベターです。

◇就業不能保険
世帯主が長期間働けなくなった場合、配偶者に生活費を賄うだけの収入力がない限り、家計に影響がでてきます。

就業不能保険は、被保険者が長期間所定の働けない状態が続いた際に、給与と同様毎月保険金が受け取れるものになる為、本来あるはずの収入を補いたい場合に備えておくと安心です

●介護のリスク
公的介護保険は40歳になったら加入が義務付けられている為、民間の介護保険は必要なのかどうかと迷われる方も多いかと思いますが、公的介護保険の場合、64歳までは要介護状態になったとしても特定疾病以外であれば保障対象にならない為、介護に対する備えを充実させたい場合は加入しておくと良いでしょう。

まとめ

このように、子供を授かってからの必要なお金、子供が独立してからの必要なお金は変わってきます。“子供がいた時の手厚さがそのままあれば安心”と考えればよいのではなく、子供が独立してからの不要な保障を省き、無駄のない自分達に合った保障を選択しまし