全国共済お役立ちコラム

あなたにとって本当に必要な生命保険の保障額とは?

生命保険にはたくさんの商品がありますし、保障の内容もさまざま。保険に加入していても、「現在の保障内容で大丈夫?」「無駄な保障をセットしているのでは?」と不安に感じることもあるでしょう。保険料を支払って未来に備えるなら、安心して暮らしていける保障額については知っておきたいところ。今回は家族にとって本当に必要な保障額について考えるプロセスをご紹介します。

必要な保障額について考えてみる

家族にとって必要な生命保険の保障額は、家計を支える大黒柱に万が一のことが起こり、安定した収入がなくなってしまったとき、残された家族が安心して暮らしていくために必要な金額です。

万が一のことが起こり、家計が不安定になったときの影響の大きさは、各家庭によって異なります。しかし、必要保障額の考え方は変わりません。では、どのようなステップで必要保障額を考えればよいのでしょうか?

必要なお金のシミュレーションをする

まずは現在から未来にかけて必要となるお金がいくらなのかを知るところからスタートします。

例えば、「将来的にはマイホームを購入したい」「子どもは大学まで進学させる」「近い将来、車を買い替えたい」「定期的に旅行に行きたい。できれば海外旅行にも行きたい」といった希望があるはずです。これらの希望を実現するためには、どれだけのお金が必要かを計算しましょう。

ポイントはそれぞれの希望をより具体的にイメージしてみることです。
「3,000万円程度のマイホームを購入したい」「子どもは私立高校・私立大学に通わせたい」「年に2回は国内旅行。5年に1回は海外旅行をしたい」といったように、金額や回数まで具体的にイメージすることが重要です。

次に、現在の家族の年間収支を計算します。年間の収支と将来的に必要となるお金、貯金残高の推移を未来に渡り考えてみます。さまざまなライフイベントによって家計の収支は上下しますので、将来的に家計がどういった状態になるのかを考えてみましょう。

万が一のことが起こったときの家計の変化は?

家計を支える大黒柱に万が一のことが起こると、安定した収入はストップしてしまいます。家計の状況は大きく変化しますが、次の4つのポイントを押さえて家計の変化を捉える必要があります。

・生活費
・遺族年金
・住宅ローンの免除
・葬儀費用

まずは生活費について考えてみましょう。
万が一のことが起こったあと、生活費はそれまで通り100%必要になるとは限りません。大黒柱が不在になることで、食費や通信費、交際費などが減少することが予想されます。それまでの生活費の70%程度で考えるようにしましょう。

一家の大黒柱に万が一のことが起こると、残された家族には、子どもが18歳になるまでの期間、遺族年金が支払われます。国民年金・厚生年金・共済年金のいずれに加入しているか、子どもの人数、子どもがいない場合には妻の年齢などによって支給される額が異なりますので、事前にチェックしておきましょう。

また、住宅ローンを組んでいて、ローンの名義が家計を支える夫の場合などは、団体信用生命(団信)に加入しているケースもあるでしょう。その場合、万が一のことがあると、ローンが免除され負担がゼロになります。

さらに、万が一のことが起こったあとは葬儀費用も必要になります。葬儀費用は決して安くない費用。必要なお金として把握しておきましょう。

不足額こそが必要な保障額

現在のこと、未来のこと、万が一のことが起こった場合をイメージすることで、不足するお金が把握できます。不足額を算出するときには万が一の事態が起こったあとの家庭の状況を加味して考えましょう。

例えば、大黒柱である夫を失ってしまったあと、妻が働くかどうか。また、両親から家計の支援を受けるかどうか。子どもが独立したあとに家計をフォローしてくれるかどうか。これらの状況によっても不足するお金の額は異なってきます。

それらを考慮したうえで、万が一のことが起こったあとの不足額を算出しましょう。そして、この不足額こそが、家族にとっての必要保障額になるのです。

もちろん、算出した必要保障額は、あくまで現時点でのもの。万が一のことが起こらずに日々を過ごしていくことで、将来的に必要となる生活費や教育費の総額は下がってきます。必要な保障額が変動しているにも関わらず、同じだけの保障額を設定し続けていては、保険料の無駄につながってしまいます。そういった無駄を防ぐためにも、必要な保障額の見直しと、保障内容の見直しは欠かせません。

家族の形に合った保障を考える

必要な保障額はそれぞれの家庭によって異なります。ライフプランや家族構成などによっても、必要となるお金が異なるからです。しかし、家族が必要とするお金の考え方に大きな違いはありません。保障が大きすぎると無駄につながりますし、小さすぎると安心できません。家族の形に合った保障を考え、必要な保障額を受け取れるよう、保険を見直してみることをおすすめします。