医療保障内容の見直しの注意点とは?

年を重ねるにつれ、若い頃に加入した医療保険について、「支払っている保険料は適切なの?」「この保障は追加したいけれど、こっちの保障はいらないのでは?」などと、見直しを考えることもあるでしょう。しかし、医療保険の保障内容はさまざま。どういった基準で見直しすればいいのか悩むところです。今回は、医療保障を見直す際に注意すべきポイントをお伝えします。
年齢が上がると保険料も上がる
医療保険の見直しの際、知っておかなければならないポイントのひとつが、「医療保険は契約年齢が上がるほど保険料が上がる」ということです。30歳と40歳で比べてみた場合、たとえ同じ保障内容だったとしても40歳の人の保険料のほうが高くなります。
もし、若い頃に加入した医療保険を見直すのであれば、年齢による保険料アップについては意識したいところです。
新たに医療保険に加入する場合は、現在の健康状態で審査を受けます。医療保険の査定は告知書に健康状態を記入し、保険会社がそれを元に判断します。「現在通院している」「直近で入院歴がある」「健康診断で指摘を受けている」など、健康状態によっては新たに医療保険に加入ができない可能性があります。
持病があるとどうなるのか?
前述の通り、健康状態によっては医療保険に加入できない可能性があります。ただし、持病を持っていたとしても加入できる保険があります。それが、「引受緩和型」の保険です。
引受緩和型の医療保険は、たとえ持病があったとしても加入できる可能性が高いのが特徴。しかし、基本的に引受緩和型の保険商品は保険料が高いので注意しなければいけません。病気によっては一般の医療保険に加入できる可能性があるため、持病がある人でもまずは通常の医療保険からチャレンジしてみましょう。
注意したいのは、各保険会社によって引受基準が違うということです。
例えば、A社で断られたけれどB社では加入できたということもよくあります。また、健康状態を告知するときに記入する告知書。書き方によって審査結果が変わるため注意しましょう。
できれば経験のある専門家にアドバイスを受けるのがいいでしょう。もし、一般の医療保険に加入ができなかった場合は「引受緩和型医療保険」を検討することになります。しかし、検討する際は現在加入している医療保険と比較し、内容が良くなるのであれば見直しを行うようにしましょう。
先進医療を受ける時は?
次に、先進医療が付いてる医療保険に見直しをしたいという場合について見てみましょう。
本当に先進医療のために見直しをするのは正解なのでしょうか? 先進医療の保障を必要とする場合、まず検討すべきなのは中途付加です。
中途付加は特約を途中で付加すること。商品によっては先進医療特約を中途付加できる場合があります。中途付加ができない場合は乗り換えする必要がありますが、本当に乗り換えしたほうがいいかの判断には個人差があるでしょう。
先進医療は厚生労働省が定める高度な医療技術を用いた治療。あくまで特殊な治療で用いられる医療のため、保険会社は保険料を月々100円前後と低額で設定しています。
また、医療保険は契約する年齢によって保険料が上がる仕組みになっています。年齢により差はあるものの、同じ保障内容でも年齢が10歳上がると1.5倍~2倍になります。そのため、むやみに乗り換えすることには疑問を感じます。ただ、保障内容と保険料を比較し、本当に乗り換えが必要だと感じたら検討すべきタイミングだといえるでしょう。
解約のタイミングはいつ?
実際に医療保険の見直しを決めた時に気をつけるべきポイントが、新たな医療保険の申し込みをし、保険会社の審査が通ってから加入中の医療保険を解約することです。
加入中の医療保険を先に解約してしまうと、新たな医療保険の審査が通らなかった場合に無保険状態になってしまいます。また、「前の医療保険のままにしておけばよかった……」なんてことにもなりかねません。
保険を見直す場合には保険料の支払いもあるので、解約のタイミングは理解しておくことが重要です。特に持病がある人は審査の期間が長引いたり、審査に通らなかったりする場合もあるので注意しましょう。
医療保険は注意して見直しましょう
年齢を重ねていくにつれ、病気が気になってきます。それとともに、過去に加入した医療保険から最新の時代にマッチした商品に変えたほうがいいのでは? という焦りも生じます。たしかに保険の内容がよくなっているケースもあるでしょう。また、保険料が割安なものが目に留まることもあるはずです。ただし、見直しをするときには注意が必要です。
一度保険を解約すると前の契約内容は無効となります。転換契約を進められても慎重に検討しなければなりません。もし、加入中の保険担当者から転換契約を求められた場合でも、その内容をきちんと理解したうえで契約を検討するようにしましょう。