高齢者の入院保険について考えておくべきこと

現在日本における65歳以上の高齢者は約3400万人にのぼります。
人口比率でみるとなんと27パーセントとなっています。
そんな状況ではありますが、高齢者の入院保険はどのように考えるのが良いのでしょうか。
今回はそのあたりについてご案内していきます。
入院保険は目的を明確にして検討することが大切!
まず、前提として、保険は問題や目的を解決する手段となるものです。もし現在、保険に入っている人は、その内容についてあらためてチェックしましょう。ライフプランの変化と言われる子どもの独立や退職時など今の自分に必要なものを、目的を持って保険に加入することが大切です。
入院保険を検討する上で自分が入院した時の金銭的な負担がどんなものになるのかということをしっかりと把握することが大切なポイントです。ざっくりまとめると健康保険適用の費用+自己負担の費用+その他の費用が入院によって発生する金銭的な負担になります。
健康保険適用の費用とは、病院から処方される薬をはじめ、入院費や手術費など健康保険が適用される費用のことを指します。ただ、これらに対しては、高額療養費の制度があり、年収によってかかる費用の限度が設けられています。
自己負担の費用とは差額ベッド代や食事代などになります。 その他の費用とはご家族の状況や仕事など、入院中に起こる環境の変化に伴う費用のことです。自営業の人が仕事を休むことになってしまった際の収入の減額、一家の家事を担っている女性の人が入院した時には支出が増える傾向にあります。
上記を参考に、まずは想定される負担を洗い出してみましょう!
入院保険の選び方についてはどのようにすればよいのでしょうか?
想定される費用を洗い出したら、次は実際に入院保険を選んでいくことになりますが、まずはすでに加入している保険があるのであれば、その確認から行いましょう。
高齢者の場合、加入している保険は若く健康なときに加入している場合が多いです。その保障内容はどうなっていますか。今のライフスタイルや状況に合ったものになっているのでしょうか。また、保障期間はどうでしょうか。80歳で切れてしまう内容だったり、そもそも内容がわからない保障もあったりしませんでしょうか。
たくさん保障がついていれば安心ということではありません。保障をつけ過ぎると、当然その分、保険料の支払いが多くなります。ですので、内容は5年ごとに確認しておくと良いでしょう。保険は入っているから安心ではなく、きちんと確認しているから安心できる内容になるからです。
そして、新しく検討する保険の保障内容と保険料を以前の保険と比較して実際に入院した時に対応できるものなのかを比較してみましょう。新しいものなので、保障内容はよくなっているはずですが、保険料は以前に加入した年齢に比べて上がっている分だけ高くなります。また、申し込み時の健康状態によってはご加入が難しい場合もあります。
テレビや新聞で紹介されている保険は安さを前面に打ち出しているものが多いですが、安いということは保障内容もその分、少ないものになります。
保険料の支払いについても、高齢者で年金暮らしの場合、年に一回のまとまった支出は他の支出と重なると大変です。無理のない範囲で支払えるようにしましょう。
加入されている保険の内容を今一度確認し、減額することも視野に入れつつ適切な保険を検討しましょう。
どんな商品があるのかチェックしていきましょう!
入院保険には主契約と特約、メインとオプションに分けられます。メインにある入院保障は一回の入院の保障期間が30日、60日、120日などがあります。
高齢者の場合、入院期間は長引く傾向にありますので長めのものを選択すると安心でしょう。最近は入院しても短期間で退院するケースも多くなっているので、短期間の入院でもまとめて5日分や、10日分保障してくれる商品もあります。
特約には最先端の医療技術である先進医療や通院保障、抗がん剤保障や、生活習慣病特約などがあります。この部分は保険会社によって異なることが多いので、注意して見てみましょう。
高齢者には高齢者に合った入院保険を検討しましょう!
ここまで、高齢者が医療保険を選ぶ際の流れやポイントについてご案内してきました。保険については折をみて家族とよく話し合うと良いでしょう。また、保険の内容についても家族と共有しておくこと保障内容を確認するときに安心です。
高齢者には高齢者に合った入院保険があるはずなので、しっかり検討して加入しましょう!