入院給付金の受取条件ってなに?

医療保険を検討するにあたって特に注意しなければならないのが、入院給付金が支給される条件です。
入院給付金は、入院すれば必ず受け取れるわけではなく、受取条件を満たした場合のみ給付される仕組みになっています。
例えば最低5日間以上の入院を給付条件としている医療保険の場合、日帰り入院は保障対象外となるため
入院給付金を受け取ることができません。
日帰り入院でも保障してもらえるかどうか、必ず確認しましょう。
入院給付金とは?
医療保険の基本的な保障のひとつで、病気やケガで入院した時に保険会社から支払われるお金です。
また入院の費用をまかない、入院によって減った収入をカバーできるものです。
入院したけど支払われないケースもある?入院給付金とは?
入院給付金は、給付条件を満たした場合に限り、受け取り可能です。
下記のようなケースでは、支払われないこともあるので注意しましょう。
■治療を目的としていない入院
入院給付金は病気やケガの「治療」を目的とした入院に対して支払われます。このため、人間ドックなどの健康診断や美容整形など、治療が目的ではない入院の場合は支払われません。
ただし治療にあたって医師が「事前に検査入院が必要」と判断した場合は支払いの対象になります。
■出産の為の入院
正常妊娠や自然分娩の場合、出産のための入院は支払われません。ただし帝王切開、子宮外妊娠などで入院した場合は支払いの対象となります。
■加入前に発生していた病気やケガによる入院
保険を契約後、保障が開始される日(責任開始日)以前に発生した病気やケガが原因で入院した時は、基本的に入院給付金の支払い対象にはなりません。
■入院日数が給付条件に達していない
たとえば5日以上の入院が給付条件になっている場合、1〜4日で退院した時は支払われません。
最近は日帰り入院から給付される入院給付金も増加傾向にありますが、以前の入院給付金は入院日数が短いと支給されない場合もあります。
たとえば「継続して〇日以上入院した場合に支給」という条件がついている場合、条件を満たさない短期間の入院や日帰り入院では入院給付金は支払われません。
深夜0時以降に急患として入院したものの、その後に体調が回復したため夕方などに退院した場合は日帰り入院として扱われます。
逆に、日をまたぐ場合は日帰り入院ではなくなります。
さらに、医療費の領収書内の「入院料等」の項目に診療報酬点数の記載があるものが日帰り入院と定義されます。たとえば5日以上の入院が給付条件になっている場合、1〜4日で退院した時は支払われません。
※入院料等に記載がない場合、日帰り入院ではなく「通院」と判断されることがあるため注意が必要です。
■支払い限度日数を超えている
1回の入院で支払われる限度日数が決まっている場合、すでに限度日数分の入院給付金を受け取っていれば、それ以上の給付金は支払われません。
1度退院していても、同じ病気やケガによる再入院などの場合は、1回の入院とみなされることがありますので注意が必要です。
支払事由、請求手続き、保険金・給付金などを受け取れる場合または受け取れない場合については、「ご契約のしおり・約款」・ホームページ・請求手続き等に関するガイドブックに記載されていますので、確認しましょう。
保険金・給付金などの支払事由に該当した場合、すみやかに生命保険会社の担当者、最寄りの営業所、支社または本社のコールセンターに連絡しましょう。
生命保険会社からの手続きに関するお知らせなど、重要な案内が届かないおそれがありますので契約者の住所などを変更した場合には、必ず生命保険会社に連絡しておきましょう。
保険金・給付金などの支払事由に該当した場合、契約している内容によっては複数の保険金・給付金などを受け取れることがありますので、十分に確認しましょう。
代理請求特約などが付加されている場合の請求者や保険金・給付金の請求者が契約者と異なる場合には、請求者に支払事由について説明をしておきましょう。
給付金、受取対象外の入院って?
医療保険は、病気の内容次第で給付金が支払われない場合があります。
すでに紹介した「正常分娩」「検査入院(健康診断目的)」のほかにも、以下のような目的での入院は入院給付金の対象外になります。
◆インプラントをはじめとした「審美歯科」
◆人間ドック
◆美容整形
◆日常生活介護のための入院
◆疾病を直接の原因としない不妊手術のための入院
保険金、給付金を受取れない場合とは?
いざ保険金、給付金の請求をしてみたら支払われない…
どの様なケースで支払いがされないのかをお話しします。
■保険料の払込がなく、失効した場合
保険料の払い込みが月払い契約の場合、
今月の保険料が支払われなかったとしても、
直ちに保険契約の効力が失われることはありません。
しかし翌月も保険料の払い込みがないと保険契約の効力が失われてしまいます。
効力が失われてから保険事故が発生しても保険金・給付金の支払いはされません。
ですからもし保険契約が失効してしまった場合、
可能な限り早急に復活の手続きをとる事が大切です。
保険契約を復活する手続きには、未払い分の保険料が必要なほか、
健康状態を保険会社へ告知する必要があります。
被保険者の健康状態によっては復活出来ない事もありますので注意が必要です。
■正しく告知をしなかった場合
生命保険を契約するにあたり、健康状態や病歴、職業などを保険会社へ正しく伝える必要があります。
また、失効した保険契約を復活する手続きにも正しい告知が必要になります。
もし、これらについて故意、または重大な過失によって事実を告知しなかった場合、
または正しくないことを告知した場合には『告知義務違反』により、
保険契約が解除となり、保険金・給付金などをお支払いできないことがあります。
ですから保険契約を申し込むにあたり、正しい告知をすることは大切なポイントです。
まとめ
いかがでしたか。保険金・給付金の受取り条件は、保険会社や商品によって異なります。
のちのトラブルを避けるためにも、契約や更新をする前に担当者から説明をよく聞き、
疑問点があれば解消しておきましょう。また「ご契約のしおり」や「約款」等でも内容を確認しておくことをおすすめします。