全国共済お役立ちコラム

徹底解説!妊娠前から考えるべき出産費用の詳細や保険適用について

2023-1-3

妊娠がわかった時、喜びと同時に考えてしまうのはやはり出産費用のこと。出産一時金の支給という制度があるものの、実際にはどのくらいの出産費用がかかるのか詳細を知りたいですよね。
出産のことは妊娠してから考えようと思ってはいませんか?実はそれでは遅いのです。出産時に民間の医療保険の適用を考えている人は妊娠前から行動しておく必要があります。
今回は、出産に必要な費用の詳細を状況別にくわしく説明していきます。公的な健康医療保険や民間の医療保険の適用の有無についても解説していくので、将来お子さんを考えている方は必見です!

出産費用の詳細はどんな用途で実際にどのくらいかかるの?

まず知っておきたいのが、出産費用は一律ではないということです。実は、産院によって費用は異なります。時価相場で都市部の方が郊外よりも高額になる傾向や、サービス内容によってはそれに伴って費用も変わってきます。
さまざまな産院がありますが、高額だから良い、低額だから良いではなく、母子のことを第一に考えて産院選びをしましょう。
では出産費用の詳細についての相場はいくらぐらいなのか、気になりますよね。全国の平均を見ていきましょう。
正常分娩だった場合、出産費用の全体平均は50万5,000円程度となっています
さらに細かく仕分けすると、

・病院の場合……51万円程度
・診療所の場合……50万1,000円程度
・助産所の場合……46万5,000円程度

が平均となっています。
では出産費用の詳細にはどのようなものが含まれているのでしょうか。正常分娩時の平均出産費用をざっくりとまとめてみました。

平均出産費用の詳細内訳(※正常分娩時)
・入院料:11万1,000円程度
・分娩料:25万4,000程度
・新生児管理保育料:5万円程度
・検査、薬剤料:1万3,000円程度
・処置、手当料:1万4,000円程度
・産科医療補償制度:1万6,000円」程度
・その他:2万8,000円程度

大部屋を選ぶか個室を選ぶかでも費用が異なり、個室を選んだ場合には室料差額としてベッド代が平均1万6,000円程度プラスされます。
合計すると約50万円前後が出産費用だと考えておくとよいですね

帝王切開などの異常分娩になっちゃった!健康医療保険や民間医療保険は使えるの?

先ほど記載したのは「正常分娩」だった場合の費用です。帝王切開術による分娩や鉗子分娩、吸引分娩などの治療や手術が必要になった場合にはその分費用が高くなります。
緊急帝王切開術となった場合を例に挙げると、22万2,000円程度の手術費用がプラスしてかかります。出産は何が起こるかわかりません。急に状況が変わることもありますので、今は大丈夫と言われている人も視野に入れておきましょう。
しかしこの場合、公的な健康医療保険適用の対象となるため、3割負担となるのです。つまり実質6万6,000円程度となります。
選択帝王切開術の場合にはプラス20万1,400円程度となり、3割負担だと6万420円程度となるので、あらかじめ帝王切開術がわかっている人は参考にしてみてくださいね。
帝王切開術を含むいわゆる「異常分娩」だった場合、手術費用だけでなく麻酔や注射、検査費用、さらには入院費用も公的健康医療保険が適用されます。
そのほかの出産費用は正常分娩の人と同様、保険適用外で全額自己負担請求ということになります。あくまで治療や手術にともなう処置に対して保険が適用されるということですね
正常分娩の場合は手術や治療が必要ではないということで、公的な健康医療保険の適用に該当せず、全額負担となります。
出産一時金に関しては正常分娩の人も一律に受給できるので安心してくださいね。

民間の医療保険に加入していると、出産費用も支給されるの?

先ほど異常分娩だった場合には出産費用の一部を公的な健康医療保険で適用されると説明しましたが、民間の医療保険は使うことができるのでしょうか?
結果から言うと、異常分娩だった場合にのみ加入した保障内容によって該当するところが多いようです。
正常分娩だった場合には適用対象とされないところがほとんどです。公的な健康医療保険で適用されるものに準じて民間の医療保険も同様に支給される仕組みとなっているところが多いようですね。
民間の医療保険は妊娠してからは加入できなかったり、条件付きでの加入になってしまったりするところがほとんどです。また、1人目が帝王切開術での出産だった場合、第2子以降から保険に加入しても保障が適用されないことがほとんどなので注意が必要です。

まとめ:母子にとってより良い選択をするために出産費用について早めの行動を

命を預かってもらっているぶん当然ではありますが、出産費用は意外と高額となっています。さらには異常分娩などで入院期間が延びればその分費用もかかってきます。公的な健康医療保険や民間の医療保険を上手に活用していきながら、出産に対する不安を少しでも減らしたいですね。
そのためには妊娠前後に関わらず、一度資金の段取りについて考えたり保険を見直したりすることが大切になってきますね。
費用を安く済ませることよりも母子が健康に出産や産後の生活を迎えることを第一に考えながら、この記事を参考に自分や赤ちゃんにとってより良い選択をしてもらえたらと思います。