全国共済お役立ちコラム

教えて!!医療保険の選び方、ポイントは?

2021-6-3

突然の病気やケガで高額な治療費が必要になった場合や、働けずに収入が無くなってしまった場合に頼りになるのが医療保険。
しかし、必要性を感じながらも、いざ加入しようと思うと種類が多く、「なんだかよくわからないから、とりあえず保険料が安い保険にしよう」などと、安易な考えで決めてしまいがちです。
医療保険は、自分のニーズを把握し、最も適した保障を選ぶことが重要です。
そこで、ここでは医療保険を選ぶ際にチェックしたいポイントをいくつかご紹介します。

医療保険の仕組み

まず、医療保険の仕組みを簡単に説明します。
医療保険は、「基本保障」と「特約保障」の2つの項目から成り立っています。
●基本保障
多くの医療保険で共通する、入院時に必須となる保障項目です。
保険会社によって多少の違いはありますが、おおむね次の2項目で構成されています。
・入院給付(入院時の1日当たりの保障)
・手術給付(手術時の保障)
これらの保障は、医療保険なら必ず設けられている保障項目です。
●特約保障
基本保障以外に見ておきたいのが特約保障関係です。
特約保障は、自分で選んで基本保障に付帯させる保障項目です。

医療保険を選ぶ際の5つのポイント

それでは、実際に医療保険を選ぶ際のポイントを説明していきます。
ポイントは以下の5つです。

1.入院給付の保障日数の数え方
入院給付は、入院時に1日あたり○○円という給付金が支払われる保障です。
この保障で気を付けたいのが、「短期間で再入院した場合、入院日数が通算されるかどうか」という点です
短期間での再入院を通算されてしまうと、短い期間で複数回入退院を繰り返した場合、保障日数の上限に達してしまう可能性があります。そうなると、上限に達した次の日からは給付が受けられなくなってしまいます。
こうした点は、パンフレットを一見しただけでは気が付きにくいため、どの医療保険が該当するかは、パンフレットの細部まで読むか、あるいはファイナンシャルプランナーに確認することをおすすめします。

2.入院・手術のときだけでなく通院も保障されるか
通院給付は、病気やケガで入院した後、もしくは入院前後に通院した場合に給付金が支払われる保障です。厚生労働省の「平成29年 患者調査」によると、患者の約79%以上は退院後も通院しています。通院には、病院を往復するための交通費や家事のサポート代など、治療以外にもかかる費用が多いため、予想以上に家計を圧迫します。保険商品によって入院給付金の3割や5割、同額など給付額は異なりますが、入院・手術時だけでなく、通院治療にも対応した通院給付金が受け取れる商品を選んでおくと安心です。

3.手術給付の金額
手術給付とは、手術を受けた際に1回当たり○○万円が支払われるという保障です。
この給付には次の2通りがあります。
・どのような手術でも一律の金額が支払われるもの
・手術内容によって金額が異なるもの
この場合、 給付金額が一律のものを選ぶのがおすすめです。というのも、手術内容によって金額が異なるものは、相当重度の手術以外は5万円か10万円に設定されていることがほとんどだからです
そのため、手術を受けてみたら給付金額が思ったより少なかったというケースが多々あります。ですので、給付金額が一律のものを選んでおいた方が安心です

4.先進医療保障の通算保障限度額
先進医療保障とは、厚生労働大臣が指定する先進医療による治療を受けた場合に、その治療費を全額保障してくれるというものです。これは、ほとんどの医療保険で特約保障となっており、必ずつけておきたい保障項目です。
そして、この先進医療保障で確認しておきたいのが、「保険期間中、通算いくらまで保障されるのか」という点です。通算保障限度額は保険会社によって異なりますが、2019年の時点では、多くの保険会社が2,000万円までとしています。
しかし一方で、1,000万円や500万円までという保険会社もありますので、いざ自分が治療を受けるとなった際に、限度額が低く、希望する治療を受けられないということがないように、通算でいくらまで保障されるのかしっかりと確認しておきましょう。

5.保険料
最後に、最も分かりやすいポイントである「保険料」です。
医療保険の保険料には、保険を解約した際に戻ってくる「解約返戻金」という項目がありますが、この解約返戻金は保険によって、ある場合と無い場合があります。この場合、解約返戻金が無い、もしくは少ない「低解約返戻金型」を選ぶのがおすすめです。
理由は単純で、保険料が安いからです。
解約返戻金がある場合、保険会社が将来解約返戻金を支払うために保険料が高く設定されています。医療保険は、原則一生涯使う保険であり、途中で解約することは想定されません。そのため、わざわざ解約返戻金のあるものを選ぶ必要はありません。無駄な保険料を支払わないためにも、解約返戻金の無い医療保険を選びましょう。

まとめ

医療保険は、他の保険に比べてやや複雑な保険であると言えます。
上記で5つのポイントを紹介しましたが、突き詰めていけばさらに細かく確認するポイントが数多くあります。
しかし、あまり細かく追いすぎると、比較するだけでもかなりの労力が必要になり、それによって保険選びが止まってしまっては本末転倒です。
そうならないためにも、まずは以上の5つのポイントをおさえて医療保険を検討してみましょう。