医療保険の保険料、いくらが適切? 正しい保険料の考え方を解説

万が一大きな病気や怪我をして、入院や手術が必要となったときの場合に備えるのが医療保険。
しかしこの医療保険、同じ保障内容であっても保険会社や保障の設定によって保険料はさまざまです。
そうなると、「どのぐらいの保険料の保険に入ればいいのだろう」と頭を抱えてしまう方も多いと思います。
そこで今回は、自分に合った保険料の考え方について解説していきたいと思います。
適切な保険料を算出するための4つのプロセス!!!
まず初めに、適切な保険料を算出するにあたって、大まかな流れを紹介します。
主に以下の4つのプロセスに沿って保険料を考えていくことで、適切な保険料が算出しやすくなります。
1.病気やケガで入院等をしたときの経済的負担を想定
2.どこまでを医療保険で補いたいかを考える
3.複数のプランで保険料試算を行い、自身の収入とのバランスを確かめる
4.保険料が適切なプランに決定する
では、それぞれの手順について詳しく見ていきましょう。
病気やケガで入院等をしたときの経済的な負担を想定する
入院した時にかかる治療費は、病気や怪我の種類、どの病院に入院するかなどによって個人差はかなりあります。しかし、各自治体の国民健康保険給付状況を見てみると、入院1件あたりの自己負担額の平均は約16万円と推測されます。ただし、この平均値には健康保険給付対象外の差額ベッド代や交通費、先進医療費等は含まれていません。そこで、今度は個人的な観点からかかる費用を想定してみましょう。
●直接必要と思われる費用
• 治療費:保険治療の自己負担3割分や保険外治療等の自己負担分
• 差額ベッド代:個室等を希望して入院した場合にかかってくる
• パジャマ代など:入院期間が長くなるにつれて、プラスで購入する必要が出てくるケースが多い
• 交通費:病院への移動にタクシーを使うこともある
●間接的に必要と思われる費用
• 通勤代:足の骨折等で入院をした場合、退院後しばらくはタクシー通勤になることもある
• 身内の交通費:身内が看病のために通院する交通費や時間代
• 仕事を休んだことによる影響:有給消化で済む場合には収入にほとんど影響ないが、自営業者や経営者であれば、収入にかなり大きな影響がでてくることも多い
• お返し代:お見舞いに来てくれた友人や知人にお返しをする場合に必要になる
いかがですか?上記はあくまでも一部分にすぎませんが、病気やケガで入院等をした時の経済的負担は何となくイメージできたでしょうか?
どこまでを医療保険で補いたいかを考える
先ほど、病気やケガで入院等をした時の経済的負担をイメージしてもらいました。
今度は、その負担に対してどこまでを医療保険でカバーしたいのかを考えます。
例えば、治療費の16万円に加えて、差額ベッド代など治療費以外で14万円程度かかると予想します。すると合計で30万円程度必要になるわけですが、その30万円を全て医療保険でカバーしたいのか、それとも10万円くらいは貯金で対応できるから、残りの20万円を医療保険でカバーしたいのか。あるいは、肉体的にも精神的にも苦痛を受けるので、余裕をもって40万円くらい受け取りたいのか。
人それぞれ医療保険でカバーしたい金額は異なると思いますが、自分はどの考えに近いのか、はっきりさせておきましょう。
複数のプランで保険料試算を行い、自身の収入とのバランスを確かめる
万が一のときに備えて加入する医療保険の保険料が家計を圧迫しすぎて継続できなければ意味がありません。多くのリスクに備えて保障を大きくすることも大切ですが、保障内容を調整したり複数のプランを試算したりして、無理なく保険料が支払える範囲内で適切なプランを探すことが重要です。
また医療保険には、掛け捨て型と貯蓄型の2つのタイプが存在します。保険料掛け捨て型のほうが安いですが、貯蓄型のほうが実質負担は軽くなるケースが多いです。現段階で収入に余裕がある方は貯蓄型に加入するのも良いでしょう。
まとめ
以上の過程を経て、自身に最も合った保険料のプランを選択しましょう。
同じ収入を得ていても、生活費や貯金に回す金額が一人ひとり違うのと同じように、医療保険の保険料にかける金額も人によって皆異なります。
自身の家族構成や職業、生活水準、ライフスタイルなどを総合的に考え、必要な保障金額にあった保険料の商品を見つけることが重要なポイントだと考えられます。