全国共済お役立ちコラム

共済と民間医療保険、どっちがおすすめ? 違いや特徴を解説

2021-6-8

医療保険には民間医療保険以外にもさまざまな組合が運営している共済があります。
一般的に共済は、民間医療保険と比べて保険料に相当する「掛金」が安いので、
どちらを選べばよいか迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、共済とは何かを説明した上で特徴や民間医療保険との違い、どのような場合に共済を選ぶと良いのかを解説していきます。

そもそも共済とは?
共済とは、全国にある協同組合の組合員が掛金を出し合い、様々なリスクに見舞われた際に相互補助をする制度で、次の3点を特徴としています。
・非営利事業である
・会員になるには組合員になる必要がある
・民間医療保険の保険料に比べて掛金が安い

全国展開しているのは4共済
民間医療保険と同様に共済にもさまざまな種類がありますが、全国展開している共済は以下の4つです。
■全労済
労働組合委員や勤労者の福利厚生を目的としている。
組み合わせが可能など、共済の中でも保障のバリエーションが豊富である。
■都道府県民共済
居住地か勤務先がある都道府県の共済に加入できるが、8県(山梨県、福井県、鳥取県、徳島県、愛媛県、高知県、佐賀県、沖縄県)では行われていない。
また、転居する場合は移管手続きを行うことで保障を引き継ぐことが可能。
■CO・OP共済
居住地域のコープの組合員となることで加入できる。
■JA共済
JA共済連の各都道府県の支部を通じて各地のJAで構成されている。
農家でなくても准組合員として加入することが出来る。

共済と民間医療保険の違い

まず、共済と民間医療保険では根拠となる法令や監督庁が違います。
共済では、「都道府県民共済」「全労済」「CO・OP共済」は消費生活協同組合法に基づき厚生労働省が監督官庁、「JA共済」は農業協同組合法に基づき農林水産省が監督官庁となっていますが、民間医療保険は保険業法を根拠法令とし、管轄は金融庁です。
この理由として、共済は基本的に組合員を対象にした非営利のものですが、民間医療保険は幅広い方に向けて営利目的で販売される金融商品だからです。
また、加入の際の告知にも違いがあります
共済の告知は、申込書の該当箇所に記入をして申告し、健康診断の結果の提出は必要ありませんが、民間医療保険は、場合によっては健康診断の結果などが必要です。
その他にも保険料を「掛金」、配当金を「割戻金」と呼ぶなど、使用する専門用語にも違いがあります。

共済のメリット・デメリット

●メリット
・掛金が安い
終身でない商品が多いため、月々1,000円や2,000円ほどの掛金で加入できる共済商品が多い。
・掛金が一律
年齢による掛金や保障内容の差をなくして(高齢者や子供を除く)、仕組みを簡素化している共済もある。
・パッケージ商品のため分かりやすい
死亡保障と医療保障をセットにして選ぶわずらわしさを無くし、掛金も一律にした分かりやすい商品も多い。
●デメリット
・保障金額が少ない
民間医療保険の保険料に比べて掛金が安い反面、万が一のときの備えやがん診断保障などで加入限度額が低い共済もある。
・カスタマイズしづらい
ほとんどの共済では商品数が保険会社に比べて少なく、保障設定の自由度も低い
・年齢が上がるにつれて保障内容が手薄くなる
共済には保障期間が終身の商品が少ないため、高齢になると加入できる商品が限られたり、保障額が少なくなったりする。

共済と民間医療保険、どちらがおすすめ?

共済と民間医療保険はどちらも死亡や入院・手術のリスクに備えることが出来ますが、どちらが良いかは人によって異なります。そこで、共済に向いている人・向いていない人の特徴をご紹介します。
●共済に向いている人
・経済的に余裕がなく、月々の支払い額を抑えたい人
・子供が独立し、保障が少なくていい人
・すでに他の保険に加入していて、上乗せの保障がほしい人
・事故による通院や後遺障害に対する保障を重視したい人
●共済に向いていない人
・一生涯の保障がほしい人
・家族の生活費に備えて大きな保障が必要な人
・保険に貯蓄性をもたせたい人
・自分のライフスタイルに合った保障を選びたい人

共済に加入する際の確認事項

必要な保障に共済だけで備えるのか、それとも他の保険と組み合わせて備えるのか、共済の加入の仕方もさまざまですが、いずれの場合も以下の3点をしっかりと確認してから加入することをおすすめします。
・加入目的の再確認
・万が一の場合に共済の保障額で足りるかどうか確認
・共済のメリット・デメリットを確認

まとめ

このように、医療保険には民間医療保険だけでなく様々な共済が存在し、それぞれメリット・デメリットがあります。
これらの特徴を十分に理解し、自分に合っているかを確認した上で、加入を検討するようにしましょう。