医療保険は結局のところ必要なのでしょうか?

医療保険の必要性の有無については、検討する際に誰しも一度は抱える疑問です。
これまでも多く議論されてきました。
今回は医療保険の基本的な概要から必要とする人の傾向について考察していきたいと思います。
少しずつ理解を深めていただければ幸いです。
医療保険の概要について知っておきましょう
医療保険はひとことで言うと、ケガや病気に備える保険です。基本的には、一定の期間以上に入院した場合に給付される「入院給付金」と、所定の手術を受けた場合に給付される「手術給付金」のふたつが主な保障となっています。
入院給付金とは?
入院給付金は、ケガや病気で入院した際に受け取ることの出来る給付金です。災害や事故などによるケガで入院した場合の「災害入院給付金」や、病気で入院した場合の「疾病入院給付金」など、入院の理由によって適用される給付金は異なってきます。
入院給付金で受け取れる金額は?
入院給付金は原則的に、1日あたりで受け取れる金額を設定して、それに入院していた日数を乗じて保険金額が決められます。
例えば「入院した日数1日あたり3,000円」という医療保険に加入している人が、病気で10日間入院したとしたら、3,000円×10日間で30,000円の保険金を受け取れるということになります。
ですが、保険内容によって条件は異なります。支払われるまで不担保期間が定められていたり、1回の入院が長期化した際の支払限度日数、全保険期間を通じての支払限度日数などの制限が設けられている場合があります。このような、入院しても入院給付金が受け取れない場合については、契約の際に留意して確認をしておきましょう。
手術給付金とは?
次に手術給付金について見ていきましょう。注意したいところは、手術給付金は「実際に手術にかかった費用」で決まるわけではないということです。一般的にはどのように決まるかというと、「入院給付金日額に一定の給付倍率」をかけたものを給付金とすることが多いです。 例をあげると、「入院給付金が1日あたり5,000円で、手術給付金が入院給付金の20倍」という内容で加入している人が手術を受けたときには、手術給付金として10万円を受け取ることが出来るということになります。
条件にも注意が必要です
保険金支払いの対象となる手術は、あらかじめ保険会社や保険商品ごとに決められていますが、最近では公的医療保険との連動型が多くなってきています。 公的医療保険との連動型とは、「この医療保険では公的医療保険で対象になる手術はすべて保障する」という意味で、約1,000種類にのぼる手術が保障の対象となります。
ただし、手術給付金についても、すべての保険会社や保険商品で決まった基準があるわけではありません。なので、手術給付金の条件についても、検討する際にはしっかりとチェックをしておきましょう。
医療保険は必要なのでしょうか?
では、医療保険に加入しておく必要性はどのようなものが考えられるのか見ていきましょう。 まず、仕事ができなくなった時の医療費の支払いや収入減となった場合への備えとして利用することができます。 会社員が加入している健康保険には「傷病手当金」といって月給の約3分の2までを日割り計算で支給してくれる制度があります。しかし、実際に病院にかかる場合、入院費や薬代、部屋代などの様々な費用がかかってくるでしょう。
また、健康保険が適用されない治療を受けるとなった場合は全額自己負担の可能性もあります。 そうなったときに、傷病手当金だけではなく、医療保険の日額保障があれば、医療費の自己負担分も軽減できて安心ですし、金銭面にも余裕が生まれるでしょう。
家庭がある人は要検討?
また、家庭をお持ちの方であれば、より前向きに検討しても良いかもしれません。収入がなくなると、家計に大きなダメージを与えることになります。急な入院は、金銭面以外に精神面でも苦労することになります。
そういった場合でも、家族が安心して暮らせるように、医療費の自己負担分を軽減し、金銭面でも余裕がうまれる医療保険は非常に頼りになるといえるでしょう。
自営業をしている人にもプラスになる
自営業の人にも有益な保険となるでしょう。自営業の人は特性上、休めば休んだ分だけ収入は減ってしまいます。 突然の入院となると収入源が全くなくなってしまう場合もないとは言えません。独身であっても、家族がいても深刻な事態におちいってしまう可能性もあります。 また、自営業者が加入する国民健康保険には傷病手当金の制度がありません。収入が途絶えた際に、医療費の自己負担分をカバーし、金銭的な余裕が持てるよう医療保険を検討してみるのも良いでしょう。
先進医療を考えている人にも良いでしょう
先進医療といわれるものは、健康保険適用外のため、治療費は全額自己負担となります。 先進医療にかかる費用は、小さな手術では数十万円のものから、高額なものでは数百万円かかるものもあります。 実際に先進医療を受ける人は多くはありませんが、万が一に備えておきたいという方は、先進医療特約をつけておけば安心です。
必要だと思ったら前向きに検討してみましょう!
医療保険の必要性を考えるきっかけになりましたか?
医療保険は一度加入したからといって、それで終わりということではありません。医療保険の内容も変わりますし、自分たちのライフスタイルも変化していきます。焦らずに都度しっかりと検討できるようにしましょう!