全国共済お役立ちコラム

手術費用の保険特約は付けた方が良いの??

2022-4-6

「日本は医療保険の制度が整っているし、手術費がかさんでも自己負担には上限があるし…民間の医療保険っているの?」そんな疑問を持つ方も多いでしょう。手術を要する病気やケガの多くは入院費用に加え手術費用がかかりますが、手術の内容によっては自己負担額が高額になる場合があります。医療保険はライフスタイルや家庭環境によって必要性が変わり、「絶対加入した方がいい!」とは言えません。しかし、加入しておくと、公的な医療保険でカバーできない部分の支出・負担が軽減でき、貯めたお金を崩さずに済むといったメリットもあります。また保険の特約をつけることで手術給付金が上乗せできることもあります。

そもそも保険の特約って何でしょう??

特約とは主契約の保障内容を充実させるために付けるオプションの契約のことです。
特約だけの契約はできません。 主契約にセットして初めて契約することができるもので、主契約を解約する場合は特約も一緒に解約となります。
ではどういった保険特約があるのか見ていきましょう。

■保険の特約の主な特徴
生命保険の特約の主な特徴は次の通りです。

 主契約にセットで契約しなければならない。特約だけで契約できない
 特約によっては、加入中に中途付加できるケースもある
 特約を付加すると特約保険料がかかる
 保障内容や保障額、保障期間などに一定の制約がある
 主契約が解約・満了・消滅(※)すると、特約も自動的に解約・満了・消滅する
 基本的に主契約を残して、特約だけを解約できる
 主契約と特約の保障期間が異なることもある(主契約が終身、特約が定期など)
 主契約が更新型の場合、特約も更新型であることが多い

入院・手術などを保障する特約

入院や手術をしたときに給付金が支給される特約は次の通りです。
■疾病入院特約
疾病入院特約は、病気で入院したときや手術をしたときに給付金が支給される特約です。
主な給付金は、入院日数に応じて支給される入院給付金と、手術の内容に応じて支給される手術給付金です。

■災害入院特約
災害入院給付金は、ケガで入院したときや手術をしたときに給付金が支給される特約です。
疾病入院特約と同様に、入院給付金や手術給付金が支給されます。
■通院特約
通院特約は、一般的に入院給付金が支給される入院をした後に通院した場合、通院日数に応じて「通院給付金」が支給される特約です。
入院を伴わない通院は保障されません。

手術給付金とは?

病気やケガで手術を受けることになった時に、手術給付金を受け取ることができるのか、いくらもらえるのかは気になるところでしょう。
手術給付金の仕組みや対象となる手術、これから医療保険に加入する際に見るべき手術給付金のポイントについて解説します。

■手術給付金
手術給付金とは、医療保険に加入している方が、病気やケガが原因で所定の手術を受けたときに受け取れる給付金のことです。
給付金の支払回数は保険会社や商品によってさまざまに設定されており、施術開始日から60日に1回など、支払い制限を設定している場合や、保険期間内であれば何度でも支払われる場合もあります。また、同じ日に複数の手術を受けた場合、それらの手術のうち給付支払額が高い手術についてのみ給付金が支払われるのが一般的です。

入院給付金は入院していることが前提条件ですが、手術給付金は入院のない外来手術であっても給付金を受け取ることができます。
保険会社によって異なりますが、多くの保険会社では入院を伴う手術と外来手術とで、別々の給付条件を設定して給付を認めています。

手術保険金を受け取れない主なケース

 責任開始期より前に被った病気またはケガ
 被保険者の故意または重大な過失により生じた病気またはケガ
 自殺行為、犯罪行為または闘争行為を原因とする病気またはケガ
 頚部症候群(むちうち症)または腰痛で医学的他覚所見のないもの
 薬物依存を原因とする病気
 妊娠または出産(保険会社が異常分娩と認めた場合を除きます)

女性疾病や形成手術の特約
女性特有の疾病や、男女問わず罹患リスクの高いがんの保障を重視したい場合などは、特約によって保障を手厚くすることも可能です。
治療期間が長引いたり、治療費やその他の費用が高額になったりしやすい疾病に対して、給付金が上乗せできるかどうかも保険選びのポイントです。

■女性特約疾病
医療保険の特約のひとつに女性専用の「女性疾病特約」があります。医療保険に、この特約をつけるかを悩む女性も多いのではないでしょうか。女性疾病特約とは、女性特有の病気で入院したときに入院給付金などに保障が上乗せされる特約です。
保障の金額は、メインの給付金に、特約の給付金を上乗せした金額が支給されます。
特約の保障が入院1日につき5,000円上乗せされる契約で、女性疾病特約の事由に該当した場合、医療保険の保障が入院日額5,000円とすると、10,000円を受け取ることができます。
女性疾病特約に該当する事由は各保険会社で異なりますが、乳がん・子宮がん・子宮筋腫・卵巣のう腫・子宮内膜症・帝王切開などがあり、このような女性特有の病気等により入院した際に給付金に上乗せした金額が受け取れるのです。

■形成手術費用補償特約
「形成手術費用補償特約」とは、搭乗者傷害保険または人身傷害補償特約の保険金が支払われる場合で、その支払い事由である傷害が治った後に瘢痕(はんこん)が残り、その瘢痕の治療を目的とした形成手術を受けたときに、1事故につき1回の形成手術に限り10万円を保険金としてお支払いする特約です

まとめ

生命保険契約は、基本契約である「主契約」とオプションとして任意に付加する「特約」の組み合わせです。
特約を付加することで、主契約の保障内容を充実させたり、主契約では保障されないリスクをカバーしたりできます。
特約には「死亡を保障する特約」「入院・手術を保障する特約」などがありますが、種類が多く保障内容は保険会社によって異なるため全てを理解するのは困難です。
特約の付加を検討するときは、必要な保障を絞り込んで選択するか、専門家に相談することをおすすめします。