手術になった時の共済保険の仕組みとは?手術共済金はどんな時に支給される?

共済保険に加入している場合、手術になった時には具体的にどのような保障になるのでしょうか。
手術とひとことで言っても種類はさまざまです。
手術共済金の給付には意外と細やかな規定があり、難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、手術になった場合の共済保険の仕組みと共済金はどのような場合に支払われるのかを解説していきます
手術になった場合共済保険に加入していれば手術共済金が支払われる!どんな条件があるの?
そもそも共済保険と民間保険は何が違うのかと迷われる人が多いのですが、共済とは、加入している組合員の掛け金からもしもの時に対応し、お互いに助け合う仕組みになっています。掛け金が安く割戻金があることで人気となっています。
手術になった場合、共済保険に加入していれば保障内容によっては「手術共済金」というものが共済から支払われます。
しかしこの「手術共済金」の支払いには細かい条件があるのです。
手術共済金の支払い対象となる条件とは
・共済の契約日以降の共済期間内に発生した病気やケガの治療であること
・共済期間内に国内の病院もしくは診療所で手術を受ける場合であること
・事故や病気の発生から180日以内に行われた手術であること
・手術の診療報酬点数が1,400点以上であること(子ども向け商品の場合は1,400点未満でも対象の場合あり)
手術の診療報酬点数とは、公的な健康医療保険制度に基づいてつけられる点数です。
入院や麻酔、輸血、薬剤、材料費などの点数は含みません。
また、診療報酬点数が1,400点以上であれば手術共済金は入院の有無は関係なく、日帰り手術も対象となるところが多いようです。
手術給付金の給付額の区分
・1,400点以上5,000点未満
・5,000点以上15,000点未満
・15,000点以上
手術共済金は3段階に区分されて給付額が設定されているところも多いようです。
共済保険会社や自身の保障内容によって区分ごとの支払い金額は異なりますので、各共済でご確認くださいね。
共済保険の対象になる「手術」の範囲はどこになる?
診療報酬点数表にはたくさんの項目があります。「手術」のところを見てもさらに項目がわかれていてどこを見ればよいのかわからないですよね。
共済保険の共済金の対象はどの部分になるのかをまとめてみました。
共済保険においての手術とは
・医科診療報酬点数表において「手術料」「放射線治療料」として算定される診療行為のこと
・「輸血料」の項目のうち、造血幹細胞の採取もしくは移植のこと
・歯科診療報酬点数表において「手術料」「放射線治療」として算定される診療行為であり、かつ医科診療報酬点数で「手術料」「放射線治療」として算定される診療行為のこと
といったところが多いようです。
共済保険で手術共済金支給対象外の手術もある!支払い制限のある手術とは?
手術をしたからといってすべてが共済保険の手術共済金支給の対象になるとは限りません。
手術のなかでも共済保険が適用になるものとそうでないものがあります。保障の対象になるのは治療のための手術のみとなります。
具体的にどんなものが手術共済金対象外なのかを見ていきましょう。
共済保険の手術共済金支給対象外の手術
・美容整形手術
・不妊手術(直接の原因に疾病がない場合)
・腹腔鏡検査における手術
・その他診断や検査を目的とした手術
などの手術は保障対象にならないことがほとんどなので注意しましょう。
また、
・故意で重大な過失の場合
・犯罪行為による場合
・薬物中毒や精神障害の状態で起きた事故の場合
・天災や戦争などによる場合
も対象外となります。
ほかにも、共済金の支給対象ではあるものの制限付きの支払いとなる手術もあります。併せてチェックしておきましょう!
共済保険の手術共済金支払いで制限のある手術
手術共済金の支払いには「60日に1回の支払い制限のかかる手術」というものもあります。
・放射線治療(例外もあり)
・レーザーや冷凍凝固などの眼球手術
・内視鏡手術(脳、咽頭、胸部および腹部臓器)
・体内結石は破砕術(体外衝撃波によるもの)
これらは支払い制限のある手術として設定している保険会社が多くあります。保険会社によって異なるので確認しておきましょう。
また、長い人生において複数回の手術を受ける場合もありますよね。共済保険の手術共済金は何度でも支払われます。
ただし、
・同じ日に2種類以上の手術を受けた場合
・一連の治療過程で複数回の手術を受けることになった場合
以上の場合には1種類分または1回分の手術として手術共済金の支払いとなる共済保険会社が多い傾向にあります。
手術を受けることになったら共済保険の手術給付金を申請する方法
いざ手術になった場合に慌てないように、共済保険の手術共済金の申請の流れを簡単に説明しておきます。
1. 共済保険会社への連絡
・自身の加入している共済保険会社に連絡します。
・共済証書をもとに共済保険会社が情報を確認していきます。
・手術を受けた日や手術の正式名称、入院の有無を聞かれます。
原則的に加入契約者本人からの連絡で対応することになっているところが多いようです。
2.共済保険会社に書類を送付する
・請求書や診断書などの必要書類を準備し、返送します。
診断書は共済保険会社指定のものが必要な場合もあるので、確認しましょう。
3.共済保険会社が書類や事実確認を行なう
確認して不備がなく支払い判断が下されれば手術給付金が指定口座に振り込まれます。
まとめ:手術のときの共済保険の仕組みを把握しておけば万が一の時も安心できる
手術に関する共済保険の仕組みは一見すると複雑そうに見えるかもしれませんが、仕組みを一旦理解してしまうとそんなに難しくはありません。
手術共済金の支給についても、あらかじめ知っておくことでいざというときに慌てずに対応することができますよ。実際に手術共済金が支給されるのは退院後ですが、手術が決まった時点で行動を開始することがおすすめです。
共済加入を検討している人もぜひ、今回の記事を読んで万が一の備えの参考にして頂けたらと思います。