教えて!無選択型保険ってどんな保険?

年齢や持病、既往歴などによって条件付きであっても通常の保険に入れなかったり、引受基準緩和型保険に入れなかった方でも告知や審査なしで加入できる保険として「無選択型保険」があります。しかしこの「無選択型保険」、誰でも加入できるからと言って、良いところばかりではありません。他の保険に比べて保険料が割高だったりなど、気を付けなければならないことも沢山あります。この記事では、そんな「無選択型保険」について、メッリトだけでなくデメリットや、加入する前に確認しておきたいことなど、ポイントを解説していきます。
無選択型保険とは
冒頭でもお伝えしましたが、「無選択型保険」とは持病や既往歴がある方であっても健康状態に関係なく加入することができる保険のことです。無選択型保険には、一般的な保険や引受基準緩和型保険で必要だった告知や審査自体が無いのが特徴です。そのため、健康状態や年齢などを理由に引受基準緩和型保険に入れなかった方でも、保険に入ることができます。
無選択型保険のメリット
無選択型保険の最大のメリットは、何と言っても「一切の告知の必要がないこと」と「持病以外の病気や怪我は保障されること」です。それではこの2つのメリットについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
■一切の告知の必要がない
何度もお伝えしていますが、無選択型保険は通常の保険や引受基準緩和型保険に加入する際に必要な健康状態に関する告知が一切必要ありません。
通常の保険や引受基準緩和型保険でも聞かれる「過去2年間の入院・通院歴」や「過去5年間のがん治療歴」などを告知しなくても加入することができます。なので、どんな方でも加入できるというのが大きなメリットと言えるでしょう。
■持病以外の病気やケガは保障される
無選択型保険では、持病以外の病気や怪我については基本的な保障を受けられるという点も大きなメリットです。持病を抱えている方のなかで、更に別の病気や怪我をした時に備えたいものの貯蓄が心もとないという方には、持病以外の病気や怪我に備えることができます。ただし、それまでの持病に関しては保障がなされないので、その点には注意が必要です。
無選択型保険のデメリット
健康状態に関する申告や診査がなく、誰でも加入しやすい無選択型保険ですが、「保険料が割高」「加入後の一定期間は保障が受けられない」「持病の悪化や再発は保険の対象外」などといったデメリットもあります。それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
■保険料が非常に割高
無選択型保険の保険料は他の保険と比較して、非常に割高です。
一般的な医療保険の場合、30代男性が入院1日につき5,000円程度の保障を受ける場合で、終身払いだと月々の保険料は2,500円ほどですが、無選択型保険の場合は、40代以下は5,000円弱、40代以降は約5,000円となり、65歳以降は1万円を超える保険料になります。保険料が割高、かつ更新を迎える度に年齢も上がり保険料も上がっていくので、実際に支払う保険料と受けられる保障内容をしっかりと照らし合わせて、費用対効果を考える必要があります。
■加入後一定期間は保障が受けられない
無選択型保険の場合、加入後一定期間は保障が受けられない場合がほとんどです。保険会社によって期間は異なりますが、加入後90日間など、一定期間に病気や怪我にかかっても保障の対象外となってしまいますので、この点もしっかりとデメリットとして認識しておきましょう。
■持病の悪化、再発は保障の対象外
持病がありつつも保険の加入を検討したいと考える方の多くは持病の悪化や再発による医療費の経済的負担に不安を抱えているのではないでしょうか。無選択型保険は、持病や既往歴がある方でも加入はできますが、持病の悪化や過去の病気の再発による病気や怪我は保障の対象外になっています。病気の悪化や再発のリスクが高く、保険会社もその保障を引き受けられないというのが事実です。持病の悪化や再発に対する保障を受けられる保険はなく、根本的に不安を解消できないのはデメリットです。
無選択型保険が向いている人
無選択型保険が向いているのは、割高な保険料を支払ってでも保険に加入する事で精神的な安心を得たい方です。持病や既往歴がある方で、どうしても保険に加入して安心を得たいという方にはおすすめでしょう。ただし今日、健康保険組合には高額医療費制度があり、医療費の自己負担分は一定額に抑えることができるため、一般的なサラリーマンであれば1か月の医療費の自己負担額は8万円程度となっています。高額医療費制度を利用すれば、自身の医療費の自己負担は一定額に抑えることができますので、まずは病気や怪我になったときに高額医療費制度でどの程度まかなえるかを確認し、そのうえで不安な分を医療保険を検討するという形で順を追って考えるのが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?告知や審査がなく、誰でも入れてメリットばかりのように思える無選択型保険ですが、このように考えなければならないデメリットも多くあります。そのため、まずは一般の保険に加入できないか確認する、あるいは病状が良くなって引受基準緩和型保険に加入できるタイミングを待つなどを考えて、無選択型保険は最終的な選択肢ととらえるようにしましょう。