持病や既往歴があると保険料は高くなるの?

皆さんの中には、持病や既往歴があり、一般の保険に加入できず、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。持病や既往歴がある方でも加入できる保険はいくつかありますが、どれも保険料が割高と耳にしますよね。今回はそんな持病や既往歴がある方でも加入できる保険について、実際保険料がどれぐらい高いのか、また、どの保険に加入すれば、出来るだけ保険料を抑えることが出来るのか、詳しく解説していきたいと思います!
そもそも持病があっても入れる保険って何があるの?
持病や既往歴がある方でも加入できる保険として、代表的なものは以下の4つです。
1.特別条件付き保険
健康状態によって、本来であれば加入できない場合でも、保険会社から出された特別な条件をクリアすることができれば通常の保険に加入できることもあります。この保険会社が提示する条件ですが、一般的に以下の3つがあります。
- 特定疾病・特定部位不担保法
特定の疾病または特定の部位に関する疾病について保障の対象から外すこと
- 特別保険料徴収法
通常よりも保険料が割高になる条件のこと
- 保険金削減方法
一定期間中に死亡したり高度障害にあった場合に支払われる保険金額を保険会社の定める一定の割合で削減される条件のこと
2.引受基準緩和型保険
引受基準緩和型保険とは、保険に加入する際の告知事項を限定することで、持病や既往歴があっても加入しやすく設計された保険のことです。3~4つ程度の告知項目になるのが一般的で、告知内容自体も緩く設定されています。それらの告知に当てはまらなければ加入できるため、通常の医療保険への加入が無理だったとしても加入できる可能性があります。
3.無選択型保険
無選択型保険とは、持病や既往歴があっても健康状態に関する告知なしで加入できる保険のことです。無選択型保険には、一般的な保険や引受基準緩和型保険で必要だった告知や審査自体が無いため、健康状態や年齢などを理由に引受基準緩和型保険に入れなかった方でも、比較的加入しやすくなっています。
4.少額短期保険
少額短期保険とは、一定の事業規模の範囲で保障が設定される保険のことです。
具体的には、「保険業のうち一定の事業規模の範囲内で保険期間1年以内(損害保険などの第二分野では2年)の保障性商品の引き受けを行う事業」のことを指し、一般的な保険と違い、保険期間や保険金額に一定の上限が設定されているのが特徴です。
具体的な保険金額の上限は以下のようになります。
- 死亡保険:300万円以下
- 医療保険(傷害疾病保険):80万円以下
- 疾病等を原因とする重度障害保険 :300万円以下
- 傷害を原因とする特定重度障害保険 :600万円以下
- 傷害死亡保険・傷害死亡保険:300万円以下(調整規定付き傷害死亡保険の場合は、600万円)
- 損害保険:1,000万円以下
- 低発生率保険:1,000万円以下
持病や既往歴があっても入れる保険の保険料は?
先ほど、持病や既往歴があっても加入できる保険をご紹介させて頂きましたが、これらの保険に共通して当てはまることが、通常の保険と比較して保険料が割高ということです。持病や既往歴がある人は、「将来病気が悪化するリスク」「過去にかかった病気が再発リスク」があるため、リスクが高い人に対する保険料はどうしても割高になってしまいます。
また、これらの保険の保険料は「特別条件付き保険」「引受基準緩和型保険」「無選択型保険」の順に高額になっていきます。
例として、一般的な医療保険の場合、35歳の男性が入院1日につき5,000円の保障を受けるのに、月々の保険料は2,500円ほどですが、無選択型保険の場合、5,000円弱と約2倍の保険料を払わなければならなくなります。さらに65歳以上の方であれば月々の保険料が1万円と、保険料がかなり高額となり、保険料によって家計が圧迫されてしまう可能性が出てきます。加えて、更新を迎える度に年齢も上がり、年齢が上がれば当然のことながら保険料も上がっていきますので、まずは特別条件付き保険に加入できないかを確認し、その上で引受基準緩和型保険、無選択型保険といった順に加入を検討するようにし、無選択型保険は最終的な選択肢としてとらえるようにしましょう。
まとめ
いかがでしょうか?このように、持病や既往歴がある方でも加入できる保険にはさまざまな種類がありますが、持病や既往歴がある方は健康な方に比べてリスクがある為、どうしても保険料が割高になってしまいます。なので「高額医療費制度で補うことが出来ないか」「通常の保険に加入することはできないか」などをまず初めに確認をし、それから「引受基準緩和型保険」や「無選択型保険」への加入を検討することをおすすめします!