全国共済お役立ちコラム

持病があっても入れる保険の条件って?

2021-9-6

持病や既往歴があっても加入できる保険として、「引受基準緩和型保険」や「無選択型保険」などいくつかの保険があげられます。しかしこれらの保険、加入しやすいとはいうものの、誰でも無条件に加入できるというわけではありません。それぞれ加入するにあたって、条件が設けられているのです。今回は、そんな持病や既往歴がある方でも入りやすい保険について、それぞれの条件を解説していきます。これらの保険への加入を考えている方は、是非読んでいってください!

持病や既往歴があっても加入できる保険は4つ!

持病や既往歴がある方でも入りやすい保険として、主に以下の4つが挙げられます。

1.特別条件付き保険

2.引受基準緩和型保険

3.無選択型保険

4.短期少額保険

 

それぞれの保険の条件

先ほど紹介した4つの保険について、それぞれの条件を詳しく見ていきましょう。

■特別条件付き保険

特別条件付き保険とは、保険金を支払うリスクが高い健康状態であると保険会社が判断した場合に、特定の追加条件を適応した上で加入することが出来る保険のことです。

一般的に適用される可能性のある特別条件は以下の3つです。

①特定疾病・特定部位不担保法

特定疾病・特定部位不担保法とは、過去に患ったことのある病気や、それらの病気に関連する身体の特定部位の疾病で入院・手術などの治療を受けても、保険金や給付金の支払いの対象にならないという条件を指します。ただし、不担保となる期間が満了する日をまたいで入院した場合は、満了日の翌日を入院開始日とみなした上で入院給付金が支払われます。

②特別保険料徴収法

特別保険料徴収法とは、通常よりも保険料が割高になる条件のことを指します。割増される保険料の額は、過去にかかった疾病の種類や最近の健康状態、あるいは完治から経過した期間などによって決まる仕組みになっています。

③保険金削減方法

保険金削減方法とは、一定期間中に死亡した場合や高度障害にあった場合に支払われる保険金額を保険会社の定める一定の割合で削減される特別条件を指します。保険金の削減期間は、一般的に健康状態によって1〜5年の間で変動し、削減期間が終了すると保険金が満額支払われるようになる仕組みです。

 

■引受基準緩和型保険

引受基準緩和型保険とは、加入時の条件を通常の保険よりも緩和した保険のことです。健康告知の内容も通常の保険と比べて簡単で、3つ~4つの項目をクリアすると原則として加入することができます。加入時の条件は、保険会社によって異なりますが、主な項目として以下のような内容があげられます。

  • 直近3カ月以内に、医師に入院・手術・先進医療をすすめられたことがある。
  • 過去2年以内に、入院、または手術を受けたことがある。
  • 過去5年以内に、がんや肝硬変・統合失調症・認知症で、医師の診察を受けたことがある。

注意すべき点として、上記の直近・過去の期間の年数や病気の種類は、保険会社によって異なります。

また、引受基準緩和型保険の条件として「削減期間」があります。契約後、一定期間は入院や手術を受けた場合の給付金が半額となり、一定期間後は満額の給付金が受けられるという仕組みになっています。

 

■無選択型保険

無選択型保険とは、通常保険に加入する際に必要な健康状態の告知や医師の診査を必要としない保険を指します。つまり言い換えると、健康状態に関係なく加入することができるのが無選択型保険の特徴だと言えます。しかしこの無選択型保険は、申込時の告知や診査の必要がないかわりに、「加入から一定期間が経過するまでは保険が適応されない」「過去に患った病気やその関連部位に関する病気には保障が適応されない」などの条件があります。

 

■少額短期保険

少額短期保険とは、保険業のうち一定の事業規模の範囲内において、保険金額が少額、保険期間1年(損害保険などの第二分野では2年)の保険のことを指します。

少額短期保険は、一般的な保険と異なり、条件として以下のように保険金額に上限が設定されています。

  • 死亡保険:300万円以下
  • 医療保険(傷害疾病保険):80万円以下
  • 疾病等を原因とする重度障害保険:300万円以下
  • 傷害を原因とする特定重度障害保険:600万円以下
  • 傷害死亡保険・傷害死亡保険:300万円以下(調整規定付き傷害死亡保険の場合は、600万円)
  • 損害保険:1,000万円以下
  • 低発生率保険:1,000万円以下

 

まとめ

いかがでしょうか。持病や既往歴がある場合でも入りやすいと言われていても、このように誰でも無条件で加入できるというわけではありませんし、加入できた場合でもそれぞれ注意すべき条件が設けられています。これらの保険へ加入する際は、このような条件をきっちりと理解した上で加入を検討するようにしましょう。