全国共済お役立ちコラム

実はお得!!「掛け捨て」の保険を選ぶメリット

「掛け捨ての保険は損なの得なのか?」とか「掛け捨て型保険と貯蓄型保険のどちらに入るべきなのか?」といった疑問の声をよく聞きます。「掛け捨て」という言葉からネガティブなイメージを持ったり、保険は仕組みが難しくて、掛け捨てとか貯蓄性があるとか言われてもよくわからないという方も多いのではないでしょうか?でも、ご安心ください。実は、掛け捨てといっても決して損な保険ではありません。この記事では、掛け捨てが損ではない理由と、掛け捨ての保険を選ぶメリットなどを解説していきたいと思います。

掛け捨て保険の種類

一般的に、掛け捨てとよばれている保険には、生命保険(死亡保険)および医療保険それぞれに以下のような種類があります。

【死亡保障タイプ(生命保険)】
▶定期保険
保険期間内に死亡した場合に、死亡保険金が受け取れる保険
▶収入保障保険
保険期間内に死亡した場合に、給料のように毎月一定額の保険金を受け取れる保険

生命保険で掛け捨ての保険というと、保険期間が決まった定期タイプの保険になります。

【医療保障タイプ(医療保険)】
▶医療保険
病気やけがによる手術や入院費用などに備える保険
▶がん保険
がんによる手術や入院費用などに備える保険

医療保険では保険期間が終身のものと定期のものがあって、終身の掛け捨てが主流となっています。

掛け捨ての勘違い

掛け捨てと聞くと、お金を無駄にしてもったいないというイメージを抱いてしまいますが、それは違っています。まずは、掛け捨ての保険を正しく理解することからはじめましょう。

▶掛け捨てとは、満期や解約でお金が戻ってこないこと
一般的に、掛け捨ての保険とは、満期になってもお金が戻ってこない、途中で解約してもお金が戻ってこない保険のことをいいます。
「支払った保険料が戻ってこない」=「保険の掛金が戻ってこない」ということから、掛け捨てといわれています。
ちなみに、これとは逆に満期や途中解約でお金が戻ってくる保険は、貯蓄性のある保険とか、貯蓄型の保険といいます。

▶掛け捨てといっても、お金は捨てていない
掛け捨ての保険は、支払った保険料が戻ってこないとはいえ、本当にお金を捨てているわけではありません。なぜなら、支払った保険料は保険期間中の保障の代金だからです。そういう意味では「掛け捨て」というのは、正しい表現ではなく、誤解を生みやすい言葉だといえます。
たとえば、パソコンのウィルス感染を防止するためにセキュリティソフトを購入したとします。利用期間中に一度もウィルス感染の危機がなく何も検出しなかったからといって、買い捨てとは言いませんよね。万一のときのために稼動していたのですから。保険についても同様で、保険料は、万一のときに保険金をもらうという約束を購入した代金であり、保険期間中その約束は有効なのです。
だからお金が戻ってこなくても不思議ではないし、損というわけではありません。
逆に、お金が戻ってくる保険は、戻ってくる分のお金を余計に支払っていると考えてください。

掛け捨て保険のメリット

「保険料が掛け捨てになる」と思うと、なんだかもったいないような気がするかもしれませんが、掛け捨て型保険ならではのメリットももちろんあります。

① 保険料が比較的安い
掛け捨て型保険は、貯蓄型保険に比べて保険料が安くなります。
子育て世代など、一定期間だけ保障を手厚くしたいと考えている世代は、充実した保障を割安な保険料で得られます。

②保障内容がシンプル
掛け捨て型の保険は、保障期間内に万が一のことがあると医療保障や死亡保障が受けられるシンプルな保障内容です。
また、解約返戻金がないことで、解約して保険を見直しやすい点も掛け捨てのメリットといえます。

③ 高額な死亡保障を準備しやすい
小さなお子さんのいる家庭など、何千万円も死亡保障を用意したいような場合、貯蓄型保険だと保険料が高額になります。掛け捨て型保険を選択すると、保険料の負担を抑えて大きな保障を準備しやすくなります。

掛け捨ての保険に入るべき3つのケース

掛け捨ての保険にするか貯蓄性がある保険にするかで、悩んでいるという人がいるかもしれませんが、基本的には、何のために保険に入るのかによって掛け捨てか貯蓄型かは自動的に決まってきますので、迷う必要はありません。

①子育て世代の世帯主の死亡リスクに備えるとき
小さなこどもがいる家庭で、もし家計を支えている世帯主が死亡した場合は、収入が途絶えてしまい、残された家族の生活費やこどもの教育費などが足りないということになってしまいます。
厳密には各家庭によって死亡保障額は変わってきますが、平均的な会社員がそのようなリスクに備えるには、4,000~5,000万円くらいの死亡保障が必要だということになります。
このような高額な死亡保障は、掛け捨ての保険である定期保険や収入保障保険で備えます。なぜなら、貯蓄性のある終身保険で備えようとすると保険料が高くなってしまうことと、高額な死亡保障が必要な期間が15~20年と限定されているからです。
たとえば、30歳男性が保険金額5,000万円の生命保険に入った場合、掛け捨ての定期保険なら保険料は月額1万円程度となりますが、終身保険なら9万円にもなってしまいます。終身保険は貯蓄性があるので、死亡しなかった場合はずっと加入し続けて、将来、解約返戻金を受け取ることもできますが、そもそも月々9万円も払い続けることは難しいのではないでしょうか?
このようなときは、保険料の安い掛け捨ての保険に加入するしかありませんよね。

②病気やけがの医療費に備えるとき
病気やけがの医療費に備えるには医療保険に入りますが、医療保険は掛け捨てのものがおすすめです。
実は、現在多く売れている医療保険は、そのほとんどが掛け捨ての保険であり、貯蓄型の保険は少ないという現状があることが理由の一つです。
しかし、理由はそれだけではありません。高齢になるほど病気やけがのリスクが高くなることから医療保険は一生涯入り続けることが前提となるので、保険の満期や途中解約のことを考える必要がなく、貯蓄性を求めるよりも保険料の安さを追求した方がよいからです。
貯蓄型にこだわる特別な事情でもない限り、素直に、保険料の割安な掛け捨ての医療保険を選ぶほうが失敗はないといえるでしょう。

③がんの治療費に備えるとき
がんの治療費に備えるためのがん保険も、医療保険と同様で掛け捨てのものがおすすめです。その理由もほぼ同じです。
がん保険には貯蓄性を求めるよりも、掛け捨てで保険料が安い商品の中から、保障内容がよいものを選ぶことを心がけてください。

まとめ

掛け捨ての保険は、その呼び名からお金が無駄になるというイメージを持ってしまいがちですが、それは間違いです。割安に保障を買うことができるお得な保険で、いろいろと役に立つ保険です。
掛け捨ての保険に加入することになるおもなケースは、大きな死亡保障が必要なとき、医療保険に入るとき、がん保険に入るときのなどです。このようなケースでは変に悩まずに掛け捨ての保険を選んでおけば基本的に大丈夫だということを覚えておいてく