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「掛け捨て保険」のメリットとは?貯蓄できる保険に加入した方がお得なのでは?

2022-12-2

貯蓄型保険にも掛け捨て保険にも、それぞれメリットはあります。例えば、貯蓄方保険は「資産形成の手段のひとつとして活用できる」などのメリットがあります。しかし貯蓄型保険の予定利率は原則、契約時に利回りが確定するため、保険加入後にインフレが進行すれば実質的な資産価値が目減りすることになります。これに対して、掛け捨て保険は少ない保険料で必要な時期に必要な補償に絞って加入することができ、節約した保険料を貯蓄や資産運用に回せば、老後の備えにも役立たせることができます。今回は「掛け捨て保険」のメリットについて詳しく解説していきます。

掛け捨てのメリットは安い保険料とシンプルなしくみ

掛け捨ての保険には、保険料が安いというメリットがあります。貯蓄型の保険のように積み立て分の保険料を支払う必要がなく、純粋に保障のみを買っているからです。
そのため、子育て世代などで大きな死亡保障が必要な場合に、掛け捨ての生命保険だと高額な保障の保険に加入しやすくなります。
また、保障のみのシンプルなしくみなので、いつ、どんなときにいくらのお金が戻ってくるのかを、気にする必要がなく、貯蓄性が高いか低いかということも考える必要がありません。保険加入の判断もシンプルにその保障が必要かどうかだけを考えれば大丈夫です。
逆に、掛け捨ての保険のデメリットは、保険期間が10年、20年などの保険を更新していく場合に保険料が大幅に上がってしまったり、80歳を超えると更新できなくなってしまったりすることです。そういう意味では掛け捨てで保険期間が定期の保険は、基本的に長期間にわたって入るものではないといえます。

掛け捨て型保険の種類

掛け捨て型保険にも、それぞれに特徴があります。どのような保険商品なのか、具体的に見ていきましょう。
❖定期保険
定期保険は、一定期間のみを保険期間とする死亡保険です。保険期間中に亡くなった場合、あるいは約款所定の高度障害状態になった場合に死亡保険金が支払われます。保険期間は、10年、20年などの年数で決めるタイプ(年満了)と、60歳満期、65歳満期と満了時の年齢で決めるタイプ(歳満了)があります。
また、年数で保険期間を決めるタイプの定期保険の多くは、保険期間が満了すると更新することができ、更新できる定期保険のことを、「更新型」と呼ぶこともあります。更新の際、保険料は更新時の年齢と保険料率で再計算されるため、同じ保険金額で更新する場合は一般的に保険料が高くなります。保険期間を〇歳まで、と年齢で決めるタイプの定期保険の場合、保険期間が満了すれば更新されずにそのまま契約が終了することから、「全期型」と呼ぶこともあります。保険期間満了時に支払われる満期保険金などはなく、解約した場合の解約返戻金もないかあってもごく少額のため、保険料は「掛け捨て」になります。ただし、同じ保険金額の終身保険や養老保険と比べて保険料は安くなります。

❖収入保障保険
収入保障保険とは、被保険者が亡くなったり・高度障害状態になったりしたときに、保険期間が終わるまで毎月(もしくは1年ごとに)一定の金額を、継続して受け取ることができる死亡保険です。お給料のようなイメージで決まった金額を受け取れることに特徴があります。受け取るお金を一括でもらうことも可能ですが、その場合の金額は継続して受け取る場合よりも少なくなります。収入保障保険の特徴は、契約から期間が経過するほど、受け取るお金の総額が少なくなっていく点です

❖医療保険
医療保険とは、病気やケガによる入院や手術などに備える保険です。保障の中心は、入院給付金と手術給付金で、保険商品ごとに、通院保障、三大疾病や生活習慣病、がん、女性特有の疾病、先進医療への保障など、さまざまな保障が用意されています。
医療保険にも、保障される期間の決まった定期型と、一生涯保障される終身型がありますが、どちらであっても保険料は掛け捨てとなるのが一般的です。

❖がん保険
がん保険とは、保障をがんに特化した保険商品のことです。
がん保険も医療保険と同様に、保障される期間の決まった定期型と、一生涯保障される終身型があり、どちらの場合も保険料は掛け捨てとなるのが一般的です。

掛け捨て型保険のメリット

「保険料が掛け捨てになる」と思うと、なんだかもったいないような気がするかもしれませんが、掛け捨て型保険ならではのメリットももちろんあります。

|保険料が比較的安い
解約返戻金や満期保険金などがない(あるいは、あってもわずか)なので、その分貯蓄型保険などに比べると保険料が安く設定されています。毎月支払う保険料は家計の負担になりがちなので、保険料が安いというのは大きなメリット。何かと物入りな子どもが小さい時期などにも、小さな負担で大きな保障が得られます。

|見直しがしやすい
解約返戻金がある貯蓄型保険の場合、途中解約をすることで支払った保険料よりも少ない解約返戻金しか受け取れない場合があるため、途中で保険を見直すことをちゅうちょしがちです。掛け捨て型であればその必要がないので、自分の望むタイミングですぐに見直しすることができます。また、医療の進化などに応じて新しい保険商品が続々生まれます。より良い保険が出た際にすぐに乗り換えができるのも利点です。

|商品の種類が多い
貯蓄型保険に比べて商品数が多いのも特徴。幅広い保険会社がさまざまな保険商品を取り揃えているので、自分が必要とする保障、捻出できる保険料などニーズにマッチした商品を見つけやすくなっています。

まとめ

いかがでしたか。掛け捨て型保険は、保険料が安いにも関わらず貯蓄型と同等の保障を得られることが最大のメリットと言えます。そのため保険料が高いと感じている方には、保障のみが得られる定期保険や医療保険などの掛け捨て型保険がおすすめです。
契約の際は、マイホーム・自動車の購入、子どもの入学などのご自身やご家族のライフイベントを考慮しながら、加入する目的を明確にした上で必要な保障や保険期間を決めるようにしましょう。