老後の不安も解消!?がん保険は掛け捨て保険で選択?

がん保険とはがんの治療に特化した保険商品で、がんと診断された時に一時金で給付される「診断給付金」と手術をした際の「手術給付金」、入院した時の「入院給付金」の3つの基本保障内容があります。では、掛け捨て保険と積み立て保険とでどんな違いが出てくるのでしょうか。今回は「掛け捨て型」と「積立型」の比較を「がん保険」を例に見ていきたいと思います。
3つの商品の特徴
がん保険には大きく分けて、「定期掛け捨て型の商品」と「終身掛け捨て型」と「貯蓄型」の3種類の商品があります。
定期掛け捨て型は、基本的に5年や10年などの期間限定の保障を行う保険商品で、自動更新を行っていくのが特徴です。若い年齢の時は毎月の保険料金が安いものの、更新ごとに年を重ねていくことで、毎月の保険料が上がっていきます。また、解約時の解約金はありません。
終身掛け捨て型は、一生涯の保障期間の保険商品で、毎月の支払いも安いのが特徴。解約時の解約金もほとんどありません。
また貯蓄型の保険商品の特徴は、終身掛け捨て型と同様、保障期間は一生涯ですが、毎月の保険金額は貯蓄を伴っているため、かなり高い支払額となります。通常、掛け捨て型の3倍とも言われています。また途中解約の際も解約金が発生します。
掛け捨て型で定期と終身の違いとは?
定期掛け捨て型の保険商品は、決まった期間での保障を前提に、基本的に自動更新を行っていきますが、50歳くらいまでは、終身型保険と比べて割安となります。50歳以降は保険料金がぐんぐん上がっていきますので、家計の経済状況に何らかの事態が発生すれば、保険料金を支払えないといったリスクも考えられます。また80歳前後で加入できなくなる保険もありますので注意が必要です。
しかし、定期型掛け捨て型保険は自由診療代金も含め、がん治療に関わる「なんでも肩代わりしてくれる保障」の手厚いものもあります。
終身型の掛け捨て保険も貯蓄性がないため、毎月の保険金額が割安で、毎月の保険料金も変動しません。また、いつまで保険料金を支払うのか、支払い期間を決めることができます。その期間を過ぎれば、保険料金を支払わなくても保障はずっと続きます。払込期間と呼ばれるこの期間は自由に設定ができます。退職の日までを払込期間として設定するケースが一般的です。
このように終身型の掛け捨て型保険は保障も手厚く、家計のやりくりなどシミュレーションもしやすいため、人気のある商品です。
貯蓄型保険商品の特徴は?
貯蓄型保険商品は、解約した歳にそれまで支払っていた保険金額から何割かが戻ってくる商品です。毎月の保険料金は一定金額ですが、貯蓄型のため、保険料金が掛け捨て型の約3倍と言われています。
また、終身掛け捨て型保険とは違い、保険料金の払込期間を設定することができません。契約している限りは最後まで保険料を支払い続ける必要があります。
解約して払込金額を受け取ってしまえば、その後、がんになったとしても保障は一切受けられません。そのため、何歳を目処に解約すると加入前に決めていたとしても、その後の保障のことを考えて、解約できないという人もたくさんいます。
保障が充実している保険商品では解約返戻金の率が低いものが多いため、貯蓄性の高さを求める人にとっては、それほど魅力的な商品ではないかもしれません。
がん保険にオススメは?
更新型の定期掛け捨て型保険では、80歳以降になると更新が難しいとお伝えしましたが、80歳時点でのがんの年齢は男性で63%、女性で47%と言われています。できることなら、一生涯の保障をつけたいと望む人も多いことでしょう。
特に長寿の国である日本では、がんになる可能性は歳をとるにつれて上がります。80歳時点での契約終了では少し不安が残るため、終身保険型の掛け捨て保険にメリットを感じる人も多いものです。
また、貯蓄型の積み立て保険と比較しても、老後に解約をし、その後にがんになってしまうリスクを考えると、貯蓄性も低いため、資産運用を行うのであれば別の方法で資産を形成する方が利口だと考える人もいるはずです。
がんの病気は一生涯を通じ発生のリスクがあり、治療期間も長く、治療費も高額。それを考えると、掛け捨て型で終身型のほうが安心と言えるでしょう。
がん保険は長期治療が必要になった時に、治療費と家族の生活を守るためにあるもの。途中で解約するという選択肢は考えにくく、80歳で保険期間が打ち切りになる商品には不安がついてきます。
がん保険を検討している人は、がんの一生涯の保障をしっかりと受け取ることを考えましょう。そして、生活水準が現役世代とは変わる老後の生活のことを考え、早めに終身の掛け捨て型保険に加入することで、早い段階で保険料の支払いを終えられる。結果的に家計への負担が少なく済みますし、がんに関する保障面での安心も大きくなります。
自分に合った保険の商品選びには、これらのメリットデメリットを知ることが不可欠と言えるでしょう。