全国共済お役立ちコラム

教育資金を貯める目的での終身保険とは?

2020-7-7

妊娠中もしくは子供が生まれると、教育資金のために保険の検討を行う方は多いと思います。実際に、教育資金には数百万円から数千万円が必要であると言われており、子供が成人するまでにかかる費用の内で大きな割合を占めています。
教育資金を貯める方法はいろいろありますが、定番の人気商品といえば、やはり学資保険でしょう。しかし最近では、終身保険が学資保険の代わりになると聞いた方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、教育資金を貯めるための終身保険について考えていきましょう!

終身保険を教育資金で活用するにはどうすればいいの?

終身保険は保障が一生涯続く死亡保険ですが、保険料払込期間を過ぎた後は解約返戻金が保険料支払総額を上回る場合が多いため、終身保険を教育資金を貯める目的で使うことが可能なのです。方法としては、払込期間を10年や15年などと教育資金が必要となるよりも前に設定し、教育資金が必要になったタイミングで解約します。そして、解約返戻金を教育資金に充てるのです。その際に、一時払いや、比較的短期間で払い込みを終えるように設定すると、高い利回りでお金を積み立てることができます。

また、終身保険を教育資金を貯める目的で使う場合には、低解約返戻金型終身保険がよく使われます。それは、保険料払込期間を短くすると、月々の保険料が高くなるためです。低解約返戻金型終身保険は、保険料払込期間中の解約返戻金を通常の終身保険よりも低くする代わりに保険料が安くなる保険なのです。

万が一の時にはどうなるの?

終身保険は、被保険者である親が死亡した場合、その時点で死亡保険金が支払われます。ただし、保険金が支払われればその時点で保障はなくなり、契約は終了します。したがって、当初目的としていた解約返戻金もなくなります。そのため、死亡保険金をすべて使ってしまった場合には、教育資金が用意できていないという事態にもなり得ます。その点は、注意しましょう。

終身保険は受け取り時期を選べることがメリット!

終身保険は、いつでも解約することが可能な保険です。つまり、当初の目的通り子供の大学進学時に解約してもいいですし、仮に子供が高卒で就職したり、その他の手段で教育資金が確保できたりした場合は解約せずにそのまま死亡保障を受け続けることも可能なのです。そして、終身保険の保障は一生涯に渡って続くため、万が一の際には死亡保障金として受け取りができます。

大学進学時の費用だけではなく、留学費用や結婚資金に充てるなど、解約時期を自由に選べることは、子供の進路や家計の状況に合わせて柔軟な対応がしやすいと言えます。
また、一部のみを教育資金目的で解約して、残りは自分の老後資金に充てるといったこともできるのです。

終身保険と学資保険。終身保険が向いている人とは?

学資金の貯蓄のみを行いたい場合は、終身保険は学資保険よりも保険料が高くなるケースもあるため、学資保険を利用するのがいいでしょう。しかし、積み立てたお金を学資金以外に使う可能性があるのなら、終身保険へ加入するのがおすすめです。

また、少しでも多く払戻金を受け取りたい運用重視の方も終身保険が向いています。終身保険は、それぞれの契約によって返戻率が高くなるタイミングは異なるので、一番返戻率が高くなるタイミングをしっかり把握し、そのタイミングで解約手続きをし、その解約返戻金を教育資金にあてることで学資保険より返戻率が高くなるためです。

さらに、保障と貯蓄のどちらもかなえたい方は終身保険、子どもの教育資金と死亡保障は分けてシンプルに考えたい方は学資保険と言えます。
ここで注意したいことは、学資保険も終身保険も早期に解約すると支払った保険料よりも解約返戻金が少なくなって損をしてしまうことです。終身保険の方が解約返戻金として戻ってくる割合が低いので、早期解約は終身保険の方がより不利になります。ただし、終身保険も学資保険も、早期解約をすると損をしやすい保険なので、毎月の保険料が負担にならないように加入前によく検討する必要があり、早期解約の可能性があるのなら、加入は控えたほうが無難と言えます。

メリット・デメリットを理解した上で検討しましょう!

終身保険は解約しなければ将来に向けて資産運用がずっと続く保険です。そして、いつ解約するかも自由ですし、部分解約して解約返戻金を受取ることも自由です。また、万が一の際には、すぐに保険金を受取ることができます。一方で、保険料の負担が大きくなる場合があり、メリットの裏返しですが、他の用途にお金が使われてしまう可能性があります。

学資金として終身保険を活用する場合には、メリット・デメリットを理解した上で、検討しましょう!