全国共済お役立ちコラム

老後資金に向けた平均貯蓄額はどれくらい? 来たるべきときに今から備えよう!

2020-2-2

一般的に老後にどのくらい貯金があればよいのか、というのは気になりますよね。
今回は老後に向けた平均貯金額と老後資金を貯める方法をいくつか紹介していきましょう。
是非とも今後の参考にしていただければ幸いです。

老後の平均貯金額はどれくらい?貯金だけでなく資産で考えましょう!

老後の平均貯金額ですが、ある調査によれば、二人以上の世帯の60歳代の預貯金額平均は987万円で、70歳代以上では1,079万円となっています

とはいえ、60歳代以降になると保険や株式など、資産を預貯金以外で保有することも多くなっています。例えば、60歳代では生命保険で333万円、個人年金で121万円、株・投資信託で265万円を保有しており、預貯金やその他の商品と合わせると、金融資産の平均は1,849万円となっています。60歳代では約1,000万円の預貯金を保有しているのが平均的と言えるでしょう。

老後に不足する金額はどれくらい?シミュレーションしてみましょう!

老後資金の不足はよくニュースになりますが、実際にはどれくらい不足してしまうのでしょうか。

例えば、夫が60歳で会社を定年退職、妻が専業主婦である夫婦が日本人の平均寿命に近い85歳まで生きる場合で考えてシミュレーションしてみましょう。

まず、60歳以降にかかる支出ですが、二人以上の世帯の消費支出は、60~69歳までは毎月約29万円、70歳以上では毎月約23万円と言われています。この数字をもとに60~85歳までの生活費を算出すると約8,000万となります。

老後にかかる支出は生活費だけではないことに注意が必要です。年齢を重ねると病院にお世話になる回数も増えますし、住宅も修繕やリフォームする必要が出てくるかもしれません。医療費を300万円、リフォーム費用を300万円、そして緊急予備資金を500万円として上記の生活費に加えると支出の合計は約9,100万円になります。

次に60歳以降に見込める収入を考えてみましょう。会社員の引退後の収入は、主に年金と退職金になります。厚生労働省が発表した夫婦2人分のモデルとなる年金額は毎月約22万円です。この額を65~85歳までの21年間受け取るとすると合計は約5,600万円となります。平均退職金額である約2,000万円を得られると仮定した場合、7,600万円となります。

ここまでで算出した支出と収入から老後に不足する金額は約1,500万円 となります。

今回は、片働きで夫が60歳で定年退職するという仮定でしたが、この状況に当てはまらない場合も多くあると思います。共働き家庭や65歳まで再雇用で働くことになった場合は、老後の収入はさらに増えると考えられます。それぞれの状況に合わせ老後に必要な資金を算出してみると良いでしょう

老後に備えて貯金する方法についてもしっかりと把握しておこう!

これまで老後資金の平均額について説明してきました。そのあとはその不足分の資金をどうやって貯めるかを考えることが大事です。今から資金を貯める方法をいくつかご紹介していきます。

まず、基本的なことにはなりますが、固定費など生活費の見直しをすることが大切です。老後資金が不足する世帯の特徴として考えられるのが、生活水準を現役のまま下げずにいることです。特に食費や交際費などは老後になっていきなり下げることは難しいと言われています。毎月かかる固定費は現役のときから折を見て都度きちんと見直し、支出が増えていかないよう注意しておくと良いでしょう。

次に、つみたてNISAやiDeCo(イデコ)を活用することです。これらは毎月少額を積み立てることで資産形成を促す制度で、税制面でも優遇されています。

メリットは掛け金が全額「所得控除」され毎年税金が戻ってくることです。利用する前にどの制度を利用すればよいのか調べておくことも大切です。

3つ目は独立、副業、老後も働くなど多様なキャリアを検討しておくということです。どんな形であれ、老後も働き収入を得ることは老後資金確保のための最も有効な対策の一つになるでしょう。企業側でも従業員が定年を過ぎても働くことができるように制度を整える動きが広がっています。人生100年時代と言われていますので、これまでの自分のスキルの活かし方についても戦略を練っておくと良いでしょう

最後に持ち家を活用することもおすすめです。子供が独立した世帯であれば、マンションが広過ぎるということもあります。夫婦二人に適した広さのマンションへの住み替えを検討するのも良いでしょう。持ち家がある場合は売却したり賃貸として貸し出したりすることで収入を得ることも可能になります。

老後に必要な貯金額は人それぞれ。自分の生活を見直して入念な準備をしましょう!

今回は平均の貯蓄額や金融資産ならびに貯蓄の仕方についてご案内してきました。60代の平均の貯金額は987万円、金融資産全体だと1,849万円となっていました。ですが、これらの額はあくまで平均であり生活費や退職金などは各家庭によって大きく異なります。今回の記事を参考に自分たちに必要な老後資金を把握して計画的に準備が出来ると良いですね!