見据えておきたい老後資金!独身者の貯金の平均はいくら?

独身の人は、自分の収入を主に自分の生活のために使うケースが多いのではないでしょうか。
家族を養う必要がない場合は、自由にお金を使える人も多いでしょう。
しかし将来のことや老後資金のことを考えると、十分なお金を貯めておきたいものです。
そこで今回は独身の人の貯金に焦点をあてつつ老後資金について考えてみましょう
独身者の貯金の平均額は約1,100万円~1,300万円?
総務省の調査によると、単身世帯の貯蓄額の平均値は男性が約1,100万円、女性が約1,300万円となっています。男性よりも女性で平均値が200万円ほど高くなっているんですね。
そもそも男女いずれも1,000万円を超える貯金を持っているという結果に驚く人もいるかもしれません。しかし、これはあくまで平均額で、実際に平均以上の貯金を持っている人はそれほど多くないのです。
実際は6割以上の人は平均以下?中央値で考えてみることが大事です!
貯蓄残高の分布で考えてみると、金額が低いほど該当する人の割合が多く、金額が高いほど該当する人の割合が少ないことがわかっています。つまり、貯金が多い人よりも、貯金が少ない人の人数が多いということです。
貯蓄残高が200万円を下回る人も、男性で約30%、女性で約24%を占めています。男性の3人に1人、女性の5人に1人は、貯蓄が200万円未満ということです。
さらに貯蓄ゼロの人まで含めると、貯蓄200万円未満の人はより多くなります。 つまり、一部の人が高額な貯蓄を持っているなどの理由で平均値が押し上げられていることになります。男性が1,110万円、女性が1,300万円という平均値よりも貯蓄額が少ない人は、男女共に6割以上を占めています。
そこで、中央値で考えてみると男性が480万円,女性が680万円となります。これが、貯蓄を持っている独身者の中でいわゆる一般的な金額と考えてよいでしょう。
年代別で見たときの独身の貯金の平均額はどのようになっているのでしょうか?
ここまで説明してきたのは独身者全体でみた平均値です。貯金の状況は年代によって大きく異なってきます。
そこで年代別に独身世帯の貯蓄高の平均を見ていきましょう。
独身男性の平均貯蓄額は40歳未満で373万円ですが、40代で796万円、50代で1,482万円、60代で1,611万円と年代が上がるにつれ高くなっていってます。
独身女性でも40歳未満の平均貯蓄額の264万円に対して、40代では959万円、50代では1,383万円、60代では1,622万円とこちらも徐々に高くなっています。参考程度に自分の今の年齢の平均貯蓄金額と比べてみましょう。
独身の人はどうやって貯金をしているのか、その方法を探ってみましょう!
では独身の人がどのように貯蓄しているのか見ていきましょう。
まず、普通預金・定期預金が貯金の大半の人が多いです。貯蓄の構成比を見てみると、最も多いのは預貯金です。男女ともに、普通預金と定期預金で貯蓄高の6割以上を占めています。
特に40歳未満では普通預金だけで約6割を占めています。30代までは貯金額が少なく、貯金の大半は貯めているお金というよりも、生活費のためのお金となっている人も多いでしょう。
40代以降では年代が高くなるにつれ預金の割合が低くなり、預金の中でも定期預金が多い傾向が見られます。生活に使うためよりも「貯めるため」の貯金を意識していることわかります。特に女性でその傾向があります。
50代以降では、貯蓄の約4割~5割近くを定期預金にあてています。また、生命保険の割合が40~50代にかけて約2割を占めており、いずれも女性のほうが多いようです。 逆に、株式や投資信託などの有価証券の割合は、男女とも年代が高くなるにつれ多い一方で、どの年代でも男性のほうが貯蓄に占める割合が高くなっています。これらの結果から、女性は男性に比べて定期預金や保険など、安全性の高い資産で貯める志向が強いと言えるでしょう。
独身の人が老後に備えるにはどれくらい貯金が必要なのでしょうか?
老後に備えて独身の人の貯金はいくらあればよいのか考えていきましょう。
公的年金だけでは月に約3万円の赤字と言われています。仮に月3万円を、65歳から85歳までの20年間にわたって貯蓄から取り崩すとしたら、約720万円が必要ということになります。
また、介護や終活のための費用も必要になるでしょう。一人で老後を迎えることになったら、認知症になったときの身の回りの管理、死後の整理のことも考えておきたいものです。独身の場合、それらに備える費用を自分で用意しておく必要があります。
これらにかかるお金を総合して考えると、独身で老後を迎えるまでに1,500万円から2,000万円程度の貯金が必要になるでしょう。
老後までコツコツと貯蓄すれば毎月少額でもしっかりと貯めることが出来ます!
1,500万円から2,000万円というと、大きな金額ですよね。確かに定年退職間近で、かつ手元の貯金がほとんどないとなると、老後の生活には心もとないと言わざるを得ません。しかし、老後まで時間があるなら、今からでも少しずつ貯めれば、十分に間に合うので、しっかりと準備していくことが大事です!