20代の病気のリスクとは?:男性編

20代と言えば、まだまだ就職したばかりで将来の事についての意識がまだ浅く、更に健康体な人が多い為、どうしても「保険」の事について「何も考えていない」、又は「考える必要がある事はわかっているけどつい後回しにしてしまう」という人は多いのではないのでしょうか。
20代は就職・結婚・出産などのイベントが多い年代でもあり、その分「自分が病気になった場合…」などのリスクも考えなければなりません。
では、20代が罹る可能性のある病気とはなんでしょうか。今回は男性の場合を見ていきましょう。
20代の保険の加入率は、約半数
20代というと、イチ社会人として「責任」という言葉がより重みを持つ年代となります。今までは親がしてくれていたことでも、「就職」「結婚」「出産」などのライフステージ全てにおいて今度は自分が柱となって生活する必要があります。
そんな中、不安要素の第一位にあがるものはやはり、「金銭面」ではないでしょうか。「もし自分に何かあったらどうしよう…」と考える方も少なくないのではないでしょう。
そんな時に、役に立つものの1つとして、生命保険があります。
現状、20代の生命保険加入率は、
◆男性:58.5%
◆女性:59.9%
と、半数超えになっています。
30代以降に入ると加入率は80%以上に上がる為、それに比べるとまだかなり少ない印象は受けますが、それでも2人に1人は加入している事になる為、全く保険について検討していなかった人からすると「意外と多い!」という印象を受けるのではないでしょうか。
しかし、生命保険はあくまで「万が一…」の時の為の「備え」です。その「万が一」が無いのでしたらそもそも生命保険は必要ありませんね。
では、20代の病気のリスクはどの程度なのでしょうか。「まだ若いから大丈夫」は本当なのでしょうか?
20代といっても前半か後半かで違ってくる
厚生労働省の全国の「推計患者数」平成29年10月データより、年齢別の数値を見てみると、
◇入院
・20~24歳:9,800人
・25~29歳:14,800人
◇外来
・20~24歳:131,300人
・25~29歳:173,100人
となっています。
これより、入院に関して「25~29歳」は「20~24歳」の1.5倍、同じく外来に関しては1.3倍となっており、20代とひとくくりで言っても前半世代と後半世代ではリスクが多少変わってくることがわかります。
20代男性に多い死因とは。
考えたくはありませんが、20代の若年層でも毎年4000人ほどの人が亡くなっています。死因は様々ではありますが、ここでは死因の多い順に見ていきましょう。
厚生労働省の平成29年「死因順位別死亡数・死亡率,性・年齢別」の男性のデータによると、
【20~24歳:死因】
1位:自殺(774人)
2位:不慮の事故(272人)
3位:悪性新生物(ガン)(113人)
4位:心疾患(67人)
5位:先天奇形等(16人)
【25~29歳:死因】
1位:自殺(754人)
2位:不慮の事故(223人)
3位:悪性新生物(ガン)(135人)
4位:心疾患(100人)
5位:脳血管疾患(31人)
となっています。
驚いた事に、自殺は死因全体で見ても約60%を占めているのです。また、ガンや心疾患共に20代前半よりも後半の方が増加しており、更に20代後半の死因第5位には脳血管疾患がランクインしています。
20代にかかりやすい病気とは?:男性編
では、実際に20代男性がかかりやすい病気としてどのようなものが挙げられるのでしょうか。
◎精神疾患
実は、20代男性の入院原因としてトップとなっているのが「統合失調症」です。入院日数の平均は、20代男性で106.7日と長期間入院が必要となる病気になります。
原因は今の所は明らかではありませんが、就職や独立など、ライフステージの大きな変化が発症のきっかけになる事が多いです。
統合失調症は約100人に1人と高頻度で発症がある為、他人事ではありません。
症状としては、幻覚や幻聴、そして生活への支障、更に病識を持ちづらい事があげられます。そうなると仕事を続けることも難しくなる事が多い為、仕事から離れ長期間の入院が必要となります。また、症状が落ち着いてからも長期間の治療とリハビリが必要と言われている為、長期間の収入減や医療費のリスクを考えておく必要があります。
◎生活習慣病
生活習慣病と聞くと、中年からの病気のように聞こえますが、実は最近は生活習慣病の低年齢化が進んでいます。
就職をして環境が一変した中で忙しい毎日を送る20代。喫煙も可能になり、飲酒をする機会も増えるでしょう。更に、偏食が続いたり、体力がある若いうちは当たり前のように夜更かし、また夜遅くまで働く習慣がついてしまっている方もいるでしょう。
しかしそれらは全て生活習慣病の起因となります。実際に、20代でもメタボリックシンドローム予備軍と診断されるケースが少なくありません。
実は、生活習慣病は「ガン」「心疾患」「脳血管疾患」の原因となります。
20代では、まだこれらの疾患の原因が全て生活習慣病とは言えない所はありますが、
「ガン」は喫煙や過労、栄養など生活習慣と関係しており、
「心疾患」は喫煙や悪玉コレステロール、高血圧、メタボリックシンドロームなどにより心臓の血管の動脈硬化が進行すると、引き起こしやすくなります。
「脳血管疾患」は高血圧、肥満、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が原因となり、習慣化した喫煙、飲酒はリスクを高めます。
まとめ
まだまだ自身の体や将来の事について考える機会の少ない20代。しかし、入院をともなうような病気は実は他人事ではありません。自身の年齢や周囲の環境、生活スタイルなどを振り返り、将来の事を考える良い機会になりますので、一度生命保険が自分に必要なのか否かを考えてみると良いでしょう。