全国共済お役立ちコラム

30代の保険、気になる支払額は?

2021-2-5

保険の加入率は、20代では半数程に留まっているものの、30代からは一気に増加し、ほとんどの人が加入している状態です。
「入っておいた方が安心できるし、万が一の際に心強いという事もわかっているけど…」と、加入をためらわれている方は、その理由の1つとして「金額」の問題があげられるかと思います。
では、実際の30代の保険支払平均額はどのくらいなのでしょうか?加入を迷われている方も、既に加入されている方も、検討・見直しの参考にしてみてください。

民間保険の必要性

生命保険には、死亡に備える「死亡保険」の他に、大きな病気やケガに備える「医療保険」、ガンに備える「ガン保険」や、子供の大学費用などの為の貯蓄目的で加入する「学資保険」などがあります。

これらの民間保険は任意ではありますが、自分に必要かどうかを見極める事が大切です。

例えば、30代というと、結婚して家族を持ったり、子供が産まれて家族が増えたりする人が多いかと思いますが、自分が万が一死亡した際に遺される家族が生活水準を落としたり、経済的な理由で子供が学校へ行く機会を失ってしまう事がないように、「死亡保険」が役に立ちます。

また、自分が予測できない大きな病気にかかったり大きなケガを負った場合、入院費や手術費、生活が変わる事によるその他の出費などで、大きく家計を圧迫してしまう場合があります。また、その病気やケガが原因により、働き盛りの自分自身の収入減も考えなくてはならず、その経済的なサポートとして「医療保険」や「ガン保険」が役立ちます。

子供をお持ちの方は、お子様の小・中学校進学や、大学入学時等でまとまった出費が出てくるでしょう。貯蓄が十分にある方は必要ないかもしれませんが、「学資保険」では、満期保険金を大学進学資金や就職費用に充てることができる為、進学による出費の不安が無くなります。

このように、必ずしも必要ではない民間保険ですが、自身の年齢や状況、将来的な不安の有無により個々の「必要性」が変わってきます。

30代の入院費、平均はいくら?

大きな病気やケガをした場合、気になるのは入院費ですよね。
「高い気がする」という印象はありますが、実際にどのくらいかかっているのかご存じでしょうか。

入院は人により、または病気により日数がそれぞれ違いますね。
では、生命保険文化センターの「令和元年度生活保障に関する調査」のデータより、30代の入院日数を見てみましょう。

【直近の入院時の30代の入院日数(過去5年間に入院した人が対象)】
◇5日未満…25.4%
◇5~7日…31.3%
◇8~14日…25.4%
◇15~30日…10.4%
◇31~60日…4.5%
◇61日以上…3.0%

一番多かったのが「5~7日間」で、その次が「5日未満」と「8~14日」と、比較的短期間の入院が多い結果となりました。しかし、(上記に記載はありませんが、)1カ月以上の長期入院も7.5%程おり、30代であっても長期入院のリスクがあることもわかりました。

次に、入院費用についてみていきましょう。

【直近の入院時の自己負担額(高額療養費制度利用の場合は利用後の額)】
◇5日未満…5~10万円未満(38.2%)>10~20万円未満(34.2%)>5万未満(14.5%)
◇5~7日…5~10万円未満(37.9%)>10~20万円未満(26.3%)>20~30万円未満(12.6%)
◇8~14日…10~20万円未満(37.5%)>5~10万円未満(22.1%)>20~30万円未満(13.5%)

このように、30代に多かった入院日数で見ると平均的に5~20万円の範囲で自己負担金がかかります。しかし、短期間の入院でも、(「5日未満の入院よりも8~14日の入院の方が」、というように、)入院期間が長い方が30~100万円以上もの高額な自己負担額になる可能性は高くなる事がわかりました。

30代の保険平均支払額は?

このような万が一の高額な自己負担額に備え、30代の保険加入率は非常に高く、男性で82.4%、女性で82.8%となっています。

では、30代の皆さんは保険にどのくらいのお金をかけているのでしょうか。

◎30代でも前半・後半で約9.4万円の差
公益財団法人生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、平成30年の30代の民間保険平均支払額は以下のようになっていました。

【平成30年度世帯年間払込保険料:30代】

◆30~34歳:27.9万円
◆35~39歳:37.3万円

30代とひとくくりで言っても、前半と後半で9.4万円の差がある事がわかりました。
月額払込額は、30代前半で2.3万円、後半で月額3.1万円ということになります。
同年度の29歳以下の払込保険料は24.2万円となっている為、30代に入ってから払込保険料が高くなっている事がわかりました。

◎世帯収入が高くなる程払込保険料も高額に。
上では30代の平均金額を見てきましたが、世帯収入によっても払込金額が変わってくる事がわかります(全年齢)。

【平成30年世帯年収別年間払込保険料】
◆200〜300万円未満:29.2万円
◆400〜500万円未満:35.5万円
◆600〜700万円未満:36.3万円
◆1000万円以上:56.8万円

世帯年収が高くなるに従い払込保険料も高くなるという事がわかりましたが、中でも世帯年収が1000万円を超えると一気に払込額が高額になる傾向にありました。

◎未婚・既婚、子供の学年でも変わってくる
全年齢のライフステージ別に見てみると、未婚の払込保険料は平均で17.4万円ほどであり、既婚・子供無世帯での平均は約22.8万円でした。
しかし、既婚・末子未就学児世帯の平均は約18.6万円と、既婚・子供無世帯よりも低い傾向にありました。こちらは、子供ができたことによる出費が増え、保険にお金をかける経済的余裕がなくなる事が考えられます。
そして更に、子供が大学に近づくほど払込保険料が増える傾向にあり、

既婚・末子短大・大学・大学院生世帯の保険料は約23.1万円と既婚・子供無世帯よりも高くなっていました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。30代全体の払込保険料は年間平均約33万円という結果でしたが、ライフステージや世帯収入はそれぞれです。保険を選ぶ際には、ご自身のライフステージに合った保障内容、そして経済的に無理のない商品を選ぶと良いでしょう。
生命保険は契約時の年齢で保険料が計算されるため、予定死亡率がまだ低い健康的な30代では保険料が安い傾向にあります。経済面が不安で悩まれている方は、出来るだけお早めに検討することがおすすめです。