40代の変化とは?保険加入率から見る意識の強さ

20代から30代は「大きな変化の年代」とも言えるほど、身の周りの環境やライフステージ、価値観がガラリと変わりますが、30代から40代へ変化は、特に身体面での変化を自覚する方が多いのではないでしょうか。
そんな体に変化が訪れやすい40代。やはり心配になるのが今後の大きな病気などですよね。準備の1つとして「保険」を考える方が多いとは思いますが、実際にどのくらいの人が加入しているのでしょうか?
今回は、40代の保険加入率を見ていきましょう。
「“もう”40代」?「“まだ”40代」?
30代から40代への変化は、心の持ちようが今までと異なる方も多いのではないでしょうか。
◇身体の変化は40代で明確に!?
日常の中で、「40歳を過ぎると体質が変わる」という事をよく聞くと思います。昼間にやっているテレビのコマーシャルを見ても、「40歳はお肌の曲り角」「40歳で体内の△△がガクッと落ちる」――など、40代を境に体への変化が訪れるという事を認識する機会が多いでしょう。
しかし、それはただのテレビの煽り文句というわけではなく、実際に40代で体の変化を感じる方が多いようです。主な症状としては、「疲れやすくなった」「回復が遅くなった」「白髪が増えた」などが挙げられます。
その他にも、40代に入っての五十肩、更年期に近づくにつれ起こる生理不順や閉経等のホルモン変化など、健康面に影響が出てくる機会も30代と比べてぐっと増えることでしょう。
厚生労働省の令和元年度「世帯員の健康状況」を見てみると、病気などの自覚症状の状況は以下のようになっています。
【年齢階級別にみた有訴者率(人口千対)】
20代:194.6
30代:249.3
40代:309.1
このように、なにかしらの体調不良を自覚している人は年齢を重ねるに従って増え、20代より30代、30代よりも40代が不調を訴える声が多い事が読み取れます。
同様に、通院の状況も症状有訴者率と比例して年齢を重ねるごとに増えていることがわかりました。
◇日本の平均寿命は長い。40代はまだまだ中間地点。
健康面や見た目からも様々な症状が出始めるということもあり、「もう40代…」と40代であることに対し比較的ネガティブなイメージを持つ方は少なくないかと思います。
しかし、日本の平均寿命は女性で87.45歳、男性で81.41歳となっており、特に女性に関しては90歳以上まで生きる人は半数を超えているのです。
そう考えると、40代はまだまだ人生の中間地点(女性で言えばまだ前半と言っても過言ではない)でしかなく、ひと昔前に言われていた「初老=40歳」にはとても当てはまりません(寿命が延びている現代では、60歳位からが「初老」)。
また、「40代は働き盛り」とよく言われます。その言葉の通り、男性は経験からの更なるキャリアアップ、そして女性は出産後の復職などが40代では多い傾向にあります。
20代後半から30代前後にかけて結婚をし、30代前半で第一子を出産するという世帯が多いと思いますが、厚生労働省の令和元年「母の年齢・出生順位別にみた出生数の年次推移」から第2子以上の出生時期を見てみると、第2子を出生する年齢は30~34歳が群を抜いて多く、第3子に関しても30~34歳が一番多い結果となっています(2番目である35~39歳との差はわずか)。
そうなると、第2・3子を出産した場合でも、子供が成長し、ある程度手が離れる時期が40代のうちにやってくるため、その時期を目安として「もう一度働きたい」と考える女性が多いようですね。
つまり、人生の長さからみると「まだ40代」ですので、中間地点を超えても衰える事なく、第2の人生として様々な選択が出来るのです。
40代の保険
そんな「もう」と「まだ」が行き交う40代ですが、体はやはり加齢と共に不調が出やすくなり、大きな病気にかかるリスクも20・30代よりも高くなるという事は事実です。その不安への備えとして、「保険への加入」を検討される方も多いと思います。
では実際に、現状として40代のうちのどのくらいの人が保険に加入しているのでしょうか。
生命保険文化センターの令和元年度「生活保障に関する調査」による、生命保険に加入率の平均は、
【生命保険加入率の平均(全年齢):令和元年度】
◆男性:81.1%
◆女性:82.9%
となっています。
では年齢別で見るとどうでしょう。
【年齢別の生命保険加入率:令和元年度】
◆20代:男性58.5%/女性59.9%
◆30代:男性82.4%/女性82.8%
◆40代:男性91.0%/女性89.0%
このように、40代での加入率は全年齢の平均と比べて大幅に高く、更に30代よりも増加していることから、やはり40代に入ってからの病気等における不安が大きい事が読み取れます。
◇自分にあった保険を選ぶ
仮に生命保険に加入しようと決めたとしても、「とりあえず何かに入っておけば安心」ではありません。自分自身の健康状態や、何に対しての保障が欲しいのかなど、保険に加入する目的をよく考えてから選ぶようにしましょう。
生命保険の種類は主に以下4種類があります。
【生命保険の主な種類】
①死亡保険
②医療保険・疾病保険
③介護保険
④生存保険
例えばですが、自分が万が一死亡した際に給付金を受け取りたいと思い、何も知らずに「医療保険」に加入してしまったとします。しかし、医療保険は「被保険者が、特定の病気やケガをしたときに給付金を受け取れる」ものになりますので、死亡時に保険金が受け取れない可能性があります。
保険の特性を知った上で、
・死亡した時、遺された家族に加入したいのか ⇒ 死亡保険
・自身が病気にかかった際の収入減に備えたいのか ⇒ 医療保険
・がん家系の為、ガンだけに備えたいのか ⇒ ガン保険
など、自分の求める保障を見極め、適切保険を選びましょう。
まとめ
このように、40代では今後の健康リスクに対する意識が非常に高く、保険加入者は9割近くにのぼっています。まだ検討している方は、加入率だけ見るのでなく、「本当に自分に必要か」、「万が一の事があったら対応できるか」、をよく考え決断すると良いでしょう。
「もう40代」「まだ40代」と、様々な印象を持つ40代ではありますが、一番大切な事は年齢を考え自分の体としっかり向き合いつつ、年齢を考えず自身の人生を楽しむ、ということが“40代らしく”過ごす鍵になってくるでしょう。