全国共済お役立ちコラム

日本人の死因の50%以上!?将来に備えて知っておくべき三大疾病について

将来のことを考えると、どうしても健康のことが心配になってくるもの。がんや心筋梗塞など、将来的な病気のリスクについて病名くらいは知っているという人は多いのではないでしょうか。しかし、実際に病気を患ってしまったとき、どうやって生活していけばいいのか、具体的なイメージができている人は意外と少ないはず。
今回は、日本人の死因の上位を占める三大疾病について詳しく見ていきましょう。

そもそも三大疾病とはどんな病気なのか?

死亡率がおよそ55%にもおよぶとされる三大疾病。三大疾病は主に、「がん(悪性新生物)」「急性心筋梗塞」「脳卒中(脳出血・くも膜下出血・脳梗塞)」のことを指します。平成28年に発表された厚生労働省の『人口動態統計の年間推移』によると、三大疾病を死因とする死亡数が67.4万人にものぼるなど、2人に1人以上の死因が三大疾病によるものとされています。

日本人の2人に1人がかかる可能性のある「がん」

「がん」は、体の臓器や組織に悪性の腫瘍ができる病気です。
国立がん研究センターがん情報サービス『がん登録・統計』が発表したデータによると、生涯でがんになる確率は男性で62%、女性で46%。がんが原因で死亡する確率は男性で25%、女性で16%にものぼるとされ、日本人の2人に1人は何らかのがんにかかるとまで言われています。

がんは体のいろいろな組織にできます。そのため、発生組織によって次のように分類されています。

  • 造血器にできるもの…白血病・悪性リンパ腫・骨髄腫など、血液をつくる造血組織にできるがん。
  • 上皮細胞にできるもの…肺がん・乳がん・胃がん・大腸がん・肝臓がんなど、体の表面を覆う表皮や内臓の粘膜をつくる上皮にできるがん。
  • 非上皮細胞にできるもの…骨肉腫・軟骨肉腫・横紋筋肉腫・平滑筋肉腫など、内臓の内側にある平滑筋や筋肉などに発症するがん。

禁煙や食生活の見直し、運動不足を解消することによって「なりにくくする」ことができる病気ではあるものの、たとえそれを心がけていても「ならないようにする」ことは難しい病気とされています。

前兆なく発症する可能性がある「急性心筋梗塞」

「急性心筋梗塞」は、心臓に血液を送る冠動脈と呼ばれる血管が詰まり、心筋に血液が届かなくなることで、心筋の細胞が壊死する病気。心臓病は日本人の死因の第2位を占めるとされており、そのおよそ半数が、冠動脈の内腔が狭くなることで起こる「心筋梗塞」や「狭心症」が原因になっています。

さまざまな治療法が進歩しているものの、急性心筋梗塞にかかった人のおよそ30%が死亡しており、その多くは発症後短時間で死に至っているようです。
多くの場合、心筋梗塞はその前段階である狭心症のときに治療をすることで、防げる可能性があるとされています。しかし、突然死の原因にもなる急性心筋梗塞。およそ3人に1人は全く前兆(狭心症)なしに発症するとも言われています。

日本では、年間およそ25万人が急性心筋梗塞を発症していると推定され、そのうち少なくとも14%以上が病院に到着する前に心停止状態になっているとのことです。
高血圧・糖尿病・高コレステロール血症・喫煙・ストレス・家族のなかにこの病気を患った人がいることなどが心筋梗塞発症の危険因子とされています。

脳の働きに障害が起きる疾患「脳卒中」

「脳卒中」は脳血管障害とも呼ばれる、脳の血管に何らかの障害が起こって発病する病気の総称です。脳卒中の死因は大きく2つにわけられ、脳の血管が詰まるタイプの「脳梗塞・一過性脳虚血発作」と、脳の血管が破れるタイプの「脳出血・くも膜下出血」。
平成27年の脳卒中データバンクによる脳卒中患者95,844例の統計によると、脳梗塞が76%と圧倒的に多く、次に脳出血が18.5%、くも膜下出血が5.6%という結果になっているようです。

さまざまな研究から危険因子と脳卒中の関係が指摘されています。たとえば、高血圧の人は脳梗塞・脳出血が起こりやすいとされていますし、糖尿病患者は糖尿病にかかっていない人と比べると、2~3倍も脳梗塞が起こりやすいという報告もあります。

また、喫煙をする人はタバコを吸わない人に比べて、脳梗塞にかかるリスクが2~3倍増加するという報告や、近ごろではコレステロール値が高い脂質異常症の人も脳梗塞にかかりやすいという報告もあります。

三大疾病に備えた保険について考えてみましょう

三大疾病は生活習慣が原因と考えられることも多く、偏った食生活や運動不足、日々のストレス、喫煙など、さまざまな積み重ねが発症リスクとも言われています。自覚症状がなく、長い年月を経て病状が現れるケースもあるなど、将来の健康リスクとして無視できない病気です。末永く共に暮らす家族のことを考えると、三大疾病に備えた保険について考えることはとても重要なこと。ぜひこの機会に、三大疾病について深い知識を身につけておきましょう。