全国共済お役立ちコラム

三大疾病の特約とは?保障内容は?

2020-11-7

前回のコラムで「三大疾病保険」についてお話しました。しかし、三大疾病の備えとして、主契約としての選択肢だけではない事はご存じでしょうか。
実は、その他医療保険の「特約」としても三大疾病に備える事ができるのです。
今回は、その三大疾病特約についてお話していきます。
三大疾病特約のメリット・デメリットとしてどのような事が挙げられるのか、またこの特約をつけるのが向いている人や、付帯を検討する際の注意点、三大疾病特約の種類などについて見ていきましょう。

三大疾病特約とは?

三大疾病特約とは、主契約である医療保険につける三大疾病の特約の事です。
前回のコラムでお話した「三大疾病保険」と同様、ガン・心筋梗塞・脳卒中に罹患した際に、所定の条件に該当した場合に一時金が支払われます。

ではその支払い条件について見ていきましょう。

【ガン】
・ガン(悪性)と診断された場合

【心筋梗塞】
・初めて医師の診療を受けた日から60日以上、「労働の制限を受ける状態」が継続したと医師が診断した場合
・所定の手術を受けた場合
・継続して20日以上入院した場合
・入院を開始した場合
※商品によって違うが、以上より1~2つが一般的

【脳卒中】
・初めて医師の診療を受けた日から60日以上、歩行困難や麻痺、言語障害などの「神経の後遺症が継続した」と医師が診断した場合
・所定の手術を受けた場合
・継続して20日以上入院した場合
・入院を開始した場合
※商品によって違うが、以上より1~2つが一般的

となっています。
ガンに関しては「悪性ガンと診断された場合」と記載しましたが、最近では初期のガン(上皮内新生物)を対象とする商品も増えてきているようです。

三大疾病特約のメリット・デメリットとは?

では、三大疾病特約をつけるメリット・デメリットを見ていきましょう。

【メリット】
①:ピンポイントに手厚い保障を受けられる
三大疾病は罹患してしまうと医療費が高額になりやすいです。高額療養制度の利用でもちろん自己負担金を減らす事はできますが、それでも諸費用などを含めると家計を圧迫してしまう額となります。そんな時、三大疾病特約を付帯しておく事により、公的な医療制度に加えて三大疾病への手厚い保障が受けられます。

【デメリット】
①:特約だと三大疾病の保障が見直しにくい
一般的に、医療保険などに特約として三大疾病保障をつけた場合、その医療保険が終了したと同時に三大疾病特約もなくなります。つまり、主契約のみ解約し特約のみで続ける事はできないのです。また、主契約の契約内容を変更した際に、特約の保障金額も変更になってしまう可能性があります。

②:付帯した際に、保険料がかなり大きくなる
三大疾病の為に備えられても、月々の保険料が家計を圧迫してしまうようであれば意味がありません。特約を付帯したら保険料がいくらになるのか、事前によく確認する必要があります。

◎では、三大疾病特約に向いている人とは?
ガンに対する特約は多くある為、まずは急性心筋梗塞・脳卒中に対する備えが必要なのかどうかを考えましょう
ガンのみの保障が必要と考えるのであれば、三大疾病特約は付帯する必要はないかもしれません。しかし、急性心筋梗塞・脳卒中のリスクは中高年層から上がりますので、ご自身の年齢などを考え保障の必要性が高いと考えるのであれば、三大疾病特約の付帯を前向きに考えると良いと言えます。

◎三大疾病特約の注意点とは?
三大疾病特約は支払条件が細かく設定されており、診断が下されたからと言って一時金が支給されるわけではないというケースが多いです。その為、特約の付帯を検討した際は条件を細部まで確認し、支払う保険料と保障内容のバランスが取れているのかを考える必要があります。
また、他でガン保険に加入している場合は、保障が重複している可能性もある為、既に加入している保険などと重複している点がないかどうかを事前に確認する必要があります。

その他の特約

上記で説明した特約は、三大疾病を原因として「保険会社が決めた所定の状態」になったときに一時金を受け取れる「三大疾病一時金特約」になりますが、その他にも2種類の特約があります。

その特約は、以下のようになります。

【三大疾病入院日数無制限特約】
三大疾病で入院した場合に、入院給付金の支払い限度日数が無制限になる特約です。脳卒中になってしまった場合の平均入院期間が約90日間と長くなる傾向にある為、その場合にこちらの特約があると安心できるでしょう。

【保険料払込免除特約】
保険料払込免除特約は、三大疾病になったときに保険料の支払いが免除される特約です。治療でお金がかかる状態でも、保険料を払うことなく保障を続けられるので、家計の負担を軽くすることができます。

まとめ

さて、2回に分けて「三大疾病保険とその特約」について見てきました。
罹患してしまうと大きなお金がかかる三大疾病ですが、高額療養費制度を利用できるなら「三大疾病保険は必要あるのか?」とお思いになる方も多いかと思います。しかし、実際高額療養費制度を利用して自己負担金が減額されても、諸費用を含めると何かと家計を圧迫してしまう可能性がある為、加入・付帯しておくといざという時に安心と言えるでしょう。
しかし、「ガン」のみに備えたいのか、それとも「心筋梗塞・脳卒中」にも備えたいのかで、三大疾病保険にするかその他の保険や特約を選ぶべきかが変わってきますので、自身の年齢やどんな病気に備えておきたいのか、また保険料や保障内容を細部まで確認し、様々なバランスを考えて選ぶ事が大切です。